軽症でホテル療養中死亡 死因はコロナによる急性気管支肺炎

新型コロナウイルスに感染し、神奈川県が用意したホテルで療養中に死亡した50代の男性について、県は、死因は新型コロナウイルスによる急性気管支肺炎だったと発表しました。

神奈川県では、新型コロナウイルスに感染し、今月9日から県が用意したホテルで療養していた50代の男性が11日、死亡しました。

男性は軽症と診断されていましたが、11日は、午後3時に行っている無料通信アプリでの健康観察に回答がなかったということです。

その後も電話がつながらず、午後8時前に看護師などが部屋を訪れ、倒れている男性を見つけました。

県によりますと死因は、新型コロナウイルスによる急性気管支肺炎だったということです。

男性は当初から血液中の酸素濃度が低いことがあり、11日の午前中も86%と、医師の診察が必要な数値でしたが、本人が息苦しさはないと話したことなどから経過観察とし、診察は行わなかったということです。

また県は、看護師などが部屋を訪ねるまでに時間がかかったことについて「重く受け止めている」としています。

県は今後、療養している人の酸素濃度が低くなった場合は、直ちに医師に報告するほか、連絡がとれなくなった場合は速やかに部屋を訪問するとしています。

神奈川県医療危機対策本部室の篠原仙一室長は「軽症だと思い込まず、速やかに安否確認をする必要があった。有識者から意見を聞くなどして、再発防止のための改善策を取りまとめたい」と話していました。