東京 新型コロナ 過去最多の621人感染確認 計4万6745人に

東京都では、12日、新たに、これまでで最も多い621人が新型コロナウイルスに感染していることが確認されました。都は「さまざまな場所で感染のリスクがあるということを改めて考えて行動してほしい」としています。

東京都は12日、都内で新たに10歳未満から90代までの男女合わせて621人が新型コロナウイルスに感染していることを確認したと発表しました。

1日の感染の確認としては、10日の602人を上回って、これまでで最も多くなりました。

また、7日間の平均では481.1人となり、こちらもこれまでで最も多くなりました。

年代別では、
▽10歳未満が12人
▽10代が37人
▽20代が181人
▽30代が119人
▽40代が89人
▽50代が80人
▽60代が37人
▽70代が34人
▽80代が21人
▽90代が11人です。

12日の621人のうち、およそ42%にあたる258人は、これまでに感染が確認された人の濃厚接触者で、残りのおよそ58%の363人は、これまでのところ感染経路がわかっていないということです。

濃厚接触者の内訳は、
▽「家庭内」が最も多く93人、
次いで、
▽「施設内」が60人、
▽「職場内」が41人、
▽「会食」が13人などとなっています。

このうち「施設内」では、14の医療機関で患者や職員合わせて30人、5つの高齢者施設で利用者と職員合わせて14人が感染したということです。

感染の確認が最多となったことについて、都の担当者は「最近は医療機関や高齢者施設で感染する人が多くなっているので、対策をしっかりやっていく必要がある。また、都民には、今はさまざまな場所で感染のリスクがあるということを改めて考えて行動してほしい」と話していました。

これで、都内で感染が確認されたのは合わせて4万6745人になりました。

一方、都の基準で集計した12日時点の重症の患者は、11日より1人増えて68人でした。

また、12日、死亡が確認された人はいませんでした。

入院中や重症などの人は

東京都によりますと、都内で12日までに感染が確認された4万6745人のうち、入院中の人は、11日より5人増えて、1874人となりました。

入院患者のうち、都の基準で集計した重症の患者は、11日より1人増えて68人でした。

都は、12日の時点で、重症の患者向けの病床を200床、中等症以下の患者向けの病床は2800床を、それぞれ確保しているということです。

また、自宅で療養している人は、11日より32人増えて1105人でした。

都が開設・運用している9つのホテルなどで療養している軽症や無症状の人は、11日より44人増えて913人でした。

このほか、医療機関に入院するか、ホテルや自宅で療養するか調整中の人は、11日より213人増えて1021人です。

一方、すでに退院した人や、自宅などでの療養が終わった人は、4万1297人となっています。

小池知事「高齢者が重症化しない対策進める」

東京都の小池知事は記者団に対して「検査が増えることによって、また、濃厚接触者にあたって検査を行うことで陽性者が出てきている。無症状の人が多く、検査を進めることで見つかっている」と述べました。

そして、「やはり高齢者が重症化する傾向は変わっていない。これからも高齢者が重症化しないための対策を進めていきたい。高齢者の施設でクラスターが発生しなければ、高齢者が重症化する可能性は低くなってくる。きっちり焦点をあてて対策を練っていきたい」と述べました。

そのうえで、「このあとの対策をどうするかは、総合的に判断していこうと考えている」と述べ、今月17日に期限を迎える酒を提供する飲食店などに対する営業時間の短縮要請の対応などについて検討していく考えを示しました。