ファイザーなど開発のワクチン緊急使用許可 米FDA

アメリカの製薬大手ファイザーなどが開発した新型コロナウイルスワクチンについて、アメリカのFDA=食品医薬品局は11日、緊急使用の許可を出したと発表しました。アメリカ政府の当局者はこの決定から24時間以内に全米50州や首都ワシントンなどにワクチンの供給が始まるとしています。

FDAは11日、ファイザーとドイツの企業ビオンテックが開発した新型コロナウイルスワクチンについて、緊急使用の許可を出したと発表しました。

このワクチンについては10日に開かれたFDAの外部の専門家委員会で、イギリスで接種を受けた2人が激しいアレルギー反応のような症状を示したことへの対応や接種の対象年齢を何歳以上にするのかなどさまざまな課題について話し合われ、委員による投票の結果「科学的な根拠に基づき、16歳以上の人にこのワクチンを接種することで得られる利益はリスクを上回る」とする結論が賛成多数でまとめられていました。

FDAによる今回の決定を受けてアメリカではワクチンの供給が始まり、中西部ミシガン州などにあるファイザーの拠点から全米で600か所を超える配送拠点にワクチンが輸送される予定です。

最初に供給されるのは290万回分で、人口などに応じて各州に配分されるということです。

アメリカ政府の当局者はFDAの決定から24時間以内に全米50州や首都ワシントンなどにワクチンの供給が始まるとしています。

トランプ大統領「24時間以内に接種されるだろう」

アメリカのトランプ大統領は11日夜、日本時間の12日午前、ツイッターに3分あまりの動画を投稿し、「わが国は医療の奇跡を達成した。わずか9か月で安全なワクチンを供給できるようになった」と述べました。

その上で、トランプ大統領は「すでにすべての州に向けてワクチンの輸送を始めた。最初のワクチンは24時間以内に接種されるだろう」と述べました。