補助犬の認定審査や訓練 リモートでも行う方向で検討へ 厚労省

新型コロナウイルスの感染拡大を受けて、厚生労働省は、介助犬や聴導犬の認定審査や訓練をリモートでも行う方向で検討を始めました。

介助犬と聴導犬は、厚生労働省が指定した施設で審査に合格すると、「身体障害者補助犬」に認定され法律上、聴覚などに障害がある人が公共施設や交通機関などで同伴できます。

ところが、厚生労働省によりますと、審査を行える施設は全国に7か所だけで、北海道や九州などにはなく、事前の訓練を受けられる施設も限られているということです。

障害者の中には、長距離の移動で新型コロナウイルスに感染するのではないかと不安を訴える人もいることから、厚生労働省は11日、検討会を開いて認定審査や訓練をリモートで行うことを提案しました。

委員からは「感染状況を踏まえれば、積極的にリモート化すべきだ」などといった意見が上がり、今後、リモートでも行えるよう認定施設などにヒアリングをして具体的に検討していくことになりました。

検討会の委員で、補助犬の認定などを行う「千葉県千葉リハビリテーションセンター」の森戸崇行さんは「この状況下でリモートでの認定は有効な手段だが、すべての状況を把握するのは難しいと感じる。対面での確認も必要だと思う」と話していました。