市民は1回1000円でPCR検査 来月開始へ 栃木 那須塩原

観光関係者のPCR検査費用の一部に充てるため、温泉の入湯税を引き上げた栃木県那須塩原市は、増えた財源を使って、希望する市民が1回1000円でPCR検査を受けられる事業を来月から始める方針です。

那須塩原市は、10月から市内の宿泊施設の従業員らに定期的なPCR検査などを行っていて、検査費用の一部に充てるため、今月から温泉の入湯税を最大で200円引き上げました。

市は、入湯税の引き上げで財源が増えたことから、来月からは、希望する市民にも、市内に新設される民間の検査機関で、1回1000円で検査を受けられる事業を始める方針です。

実施期間は来年3月までで、同居する家族であれば、1回1000円で5人まで検査が受けられるということです。

市は、事業費としておよそ1200万円を見込んでいて、観光関係者へのPCR検査の件数が入湯税の引き上げ後も伸び悩んでいることから、市民にも対象を広げることで、対策を取っていることをアピールしたい考えです。

渡辺美知太郎市長は「市民が全国で最も安く検査を受けられるようになる。入湯税で観光客に一定の責任を担ってもらい、市民が検査しやすい環境を整えることで、観光業への理解も深まると考えている」と話しています。