東京 コロナ感染拡大 消毒作業の業界団体への要請 3倍以上に

新型コロナウイルスの“第3波”と言われる感染拡大で患者が増加しているのに伴い、都内ではウイルスの消毒作業を行う業界団体への要請が先月は4月と比べて3倍以上に増加し、対応にあたる作業スタッフの確保などが課題になっています。

公益社団法人「東京都ペストコントロール協会」は都内125の会社が加盟し、都や消防からの要請を受けて感染した患者が療養するホテルや病院に搬送した救急車を消毒する作業にあたっています。

“第3波”と言われる感染の拡大で都内では感染者が10日、600人を超えるなど増加するなか、協会には都と消防からの消毒作業の要請が先月は126件にのぼり4月の37件と比べて3.4倍に増加したということです。

内訳は、▼患者を搬送した救急車の消毒が99件で、4月の33件の3倍になっているほか、▼患者が療養するホテルなどの宿泊施設の消毒が27件で4件だった4月の6倍以上になりました。

このうち宿泊施設で消毒した客室の数は合わせて1218室で、4月の260室から4倍以上となりました。

スタッフは特別な訓練を受けたうえで消毒にあたり、いまのところ作業による感染は起きていませんが1日に複数の現場の作業にあたるケースもあるほか、特に救急車の消毒は昼夜を問わず要請があるため、対応できるスタッフの確保が課題となっています。
東京都ペストコントロール協会の奥村龍一専務理事は、「『できない』というわけにはいかない仕事で、使命感を持って取り組んでいるが、コロナが長期化する中でスタッフをどう確保していくかは今後の大きな課題だ」と話しています。