JICA海外協力隊員 ベトナムで活動再開へ コロナで中断後世界初

JICA=国際協力機構が発展途上国に派遣している海外協力隊員は、新型コロナウイルスの影響で活動を中断していましたが、世界で初めてベトナムで活動を再開することになり、現地で壮行会が開かれました。

ベトナムで活動を再開するのは、病院での看護技術の指導や障害児の教育のサポートを行ってきた30代から40代の隊員4人です。

4人は先月下旬にベトナムに再入国し、14日間の隔離措置を経て、10日、活動の再開を前に壮行会に臨みました。

壮行会には首都ハノイを訪れているJICAの北岡伸一理事長も参加し、「コロナの中で国際協力の必要性が改めて示された。皆さんは世界に貢献したいと思う人の代表だ。誇らしく思っている」と述べ、激励しました。

JICAは新型コロナウイルスの世界的な感染拡大を受けて、2000人余りの海外協力隊員全員を一時帰国させていました。

しかしベトナムは感染状況が比較的落ち着いていることなどから、世界で初めて、活動再開を決めました。

愛媛県出身の看護師で、ベトナム南部の病院で活動を再開する大森美和さんは「ベトナムに貢献したいという思いは日本でも変わらなかったので、戻ることができて感謝しています。新型コロナウイルスの感染の不安がある中ですが、目の前の人と関係を築いて、人のつながりの大切さを発信していきたい」と話していました。