米国防総省 国内外の軍の拠点でワクチン接種準備

アメリカで新型コロナウイルスのワクチンの、緊急使用を許可するかどうかの判断が近く示される見通しとなるなか、アメリカ国防総省は許可が出しだい沖縄県の嘉手納基地を含む国内外の軍の拠点で、軍関係者などに速やかに接種を始める準備に着手しました。

アメリカでは製薬大手ファイザーなどが開発したワクチンについて、10日に開かれる予定のFDA=食品医薬品局の専門家委員会を受けて、緊急使用を許可するかどうかの判断が示される見通しです。

こうした中、アメリカ国防総省は9日の記者会見で、許可が出しだい軍関係者などに速やかに接種できるよう準備に着手したと明らかにしました。

それによりますと、来週にもワクチンおよそ4万4000回分を確保し、国内外のアメリカ軍の拠点16か所に配付する計画だということです。

これらの拠点には大規模な医療施設とワクチンを低温で保管できる設備があり、アメリカ国外では沖縄県の嘉手納基地や韓国、ドイツの拠点が含まれています。

初回のワクチンの接種では軍の医療機関などで、新型コロナウイルスの対応にあたる兵士を優先し、国防総省やアメリカ軍の幹部では国防長官や統合参謀本部議長など、50人が対象になるということです。