大企業景況感 過去3番目の上昇幅 自動車生産の回復などで改善

財務省などが行った「法人企業景気予測調査」によりますと、ことし10月から今月にかけての大企業の景況感を示す指数が過去3番目の上昇幅となりました。新型コロナウイルスの影響で落ち込んでいた自動車の生産が回復するなどしたためです。

この調査は、財務省と内閣府が資本金1000万円以上の企業を対象に、3か月ごとに景気の見方や売り上げの推移などを聞いていて、今回は全体の80%に当たる1万1000社余りが回答しました。

まず、10月から今月にかけての自社の景気の見方を聞いたところ、前の3か月と比べて「上昇した」と答えた企業の割合から、「下降した」と答えた企業の割合を差し引いた指数は大企業の全産業でプラス11.6でした。

これは今の形式で調査を始めた2004年度以降、過去3番目の高い伸びとなり、中でも大企業の製造業はプラス21.6と最も高い伸びとなりました。

新型コロナウイルスの影響で落ち込んでいた自動車の生産が回復し、関連する産業を中心に景況感が改善したためです。

財務省は「自動車関係の製造業などを中心に持ち直しの動きが見られるが、感染の再拡大を背景に先行きを不安視する声が出ており、注意深く見ていきたい」としています。