京都府 コロナ感染者 急激増加 大学や府民に緊急に対応要請へ

京都府は、新型コロナウイルスの感染者が急激に増えていることを受けて、9日に対策本部会議を開き、府内の大学に対し、感染防止に向けた対策を改めて定め、すべての学生に行動を徹底させるよう要請することなどを決めました。

京都府では、新型コロナウイルスの感染状況が府の基準で最も高い「特別警戒基準」が続いています。

これを受けて府は9日、夕方に対策本部会議を開き、直近の2週間で見ると、大学生の感染者が62人と、前の2週間より60%増えたほか、大阪府など、ほかの都道府県の患者と接触し、感染するケースも増加傾向にあることなどが報告されました。

このため会議では「医療体制の崩壊を防ぐための対策が必要だ」などとして、大学や府民に対し緊急に対応を要請することを決めました。

具体的には、大学に対し、感染防止策を改めて定めたうえで、すべての学生に行動を徹底させるよう要請するほか、学生に対しても、課外活動や飲食の機会などに感染防止策をとるよう呼びかけることにしています。

府民に対しては、感染が拡大して、飲食店の営業時間の短縮などを呼びかけている大阪府や東京都、それに愛知県などへの不要不急の移動を極力控えるよう呼びかけることにしています。

また「Go Toイート」の京都府内で使える食事券、80万セット分の予約は、今月12日からインターネット上で受け付けることにしていましたが、予約を一時停止することも決めました。

京都府医師会「直ちに対応できる病床数は少ない」

京都府によりますと、府内には新型コロナウイルスの重症患者を受け入れることができる病床は86床あります。

ただ、9日に開かれた府の新型コロナウイルスの対策本部会議で、京都府医師会の松井道宣会長は「直ちに対応できる病床数はこれより少ないと、現場から報告を受けている。感染防止対策の実施を強くお願いしたい」と述べ、病床のひっ迫を防ぐためには感染防止対策の徹底が必要だと訴えました。