北朝鮮 キム・ヨジョン氏 コロナ対応で韓国外相の発言を批判

北朝鮮のキム・ジョンウン(金正恩)朝鮮労働党委員長の妹のヨジョン氏が国営メディアを通じて談話を出し、新型コロナウイルスをめぐる韓国外相の北朝鮮に関する発言を批判しました。
アメリカのビーガン国務副長官が韓国を訪問し、北朝鮮問題で意見を交わすのを前に、けん制するねらいもありそうです。

北朝鮮のキム・ジョンウン委員長の妹のキム・ヨジョン(金与正)氏は、9日朝、国営の朝鮮中央通信を通じて5か月ぶりに談話を発表しました。

この中で、韓国のカン・ギョンファ(康京和)外相について「われわれの防疫措置を差し出がましく批評した。前後の計算もなく、妄言を述べたのをみると、凍りついたわれわれとの関係にさらに冷たい風を吹かせたいのだろう」と批判しました。

カン外相のどういった発言を問題視したか、具体的には言及していませんが、カン外相は今月5日の国際会議で、新型コロナウイルスの感染者がいないとする北朝鮮の主張に懐疑的な見方を述べています。

北朝鮮としては、アメリカのビーガン国務副長官が8日から韓国を訪問し、滞在中、カン外相と北朝鮮問題をめぐって意見を交わすことから、これを前に談話を発表することでアメリカと韓国の連携をけん制するねらいもありそうです。