
世界の難民・国内避難民 過去最多の推計8000万人超 UNHCR発表
UNHCR=国連難民高等弁務官事務所は、難民や国内避難民の数が推計で8000万人を超え、過去最多になったと発表しました。一方で、新型コロナウイルスの感染拡大を受けて、世界各国で新たな難民の受け入れが停止されたため、ほかの国に逃れたくても足止めされている人たちが大勢いるとして、支援を続けるよう呼びかけています。
UNHCRが9日発表した報告書によりますと、紛争や迫害などによって家を追われた難民や国内避難民の数は、推計で初めて8000万人を超え、過去最多になったとしています。
国外に逃れた人たちの出身国としては、内戦が続くシリアが最も多く、続いてベネズエラ、アフガニスタン、南スーダンなどとなっています。
一方で、新型コロナウイルスの感染拡大を受けて、世界各国で国境の封鎖や入国制限が行われ、一時、90か国が新たな難民の受け入れを停止したため、ことし上半期に難民申請が認められた人の数はおよそ40万人で、去年の同じ時期よりも16%減少したということです。
UNHCRは、ほかの国に逃れたくても足止めされ、過酷な生活を強いられている人が大勢いるとして、国際社会に対して、感染が広がる中でも支援を続けるよう呼びかけています。