1月~11月の倒産件数 飲食業が過去最多だった去年超える

先月=11月に全国で倒産した企業の数は563件で、11月としては2000年以降で最も少なくなりました。ただ1月から11月までの飲食業の倒産件数は過去最多だった去年を超え、信用調査会社では、新型コロナウイルスの影響で飲食や宿泊業などで倒産がさらに増えるおそれがあると指摘しています。

民間の信用調査会社、帝国データバンクによりますと、先月、1000万円以上の負債を抱えて法的整理の手続きをとった企業の数は563件で、去年の同じ月に比べ22.2%減少しました。

11月の件数としては民事再生法が施行された2000年以降で最も少なくなりました。

調査会社は、実質無利子無担保の融資や雇用調整助成金などの資金繰り支援策で倒産が少なくなっていると分析しています。

ただ、ことし1月から11月までの業種別の倒産件数を見ますと、飲食業が736件となり、2000年以降最も多かった去年の件数を超えています。また宿泊業が120件で、これまでで最も多くなるおそれがあるということです。

帝国データバンクでは「政府の新たな経済対策で企業への資金繰り支援などが継続される見通しだが、新型コロナウイルスの影響の長期化で業績が回復せず、年度末にかけて倒産がさらに増えるおそれがある」と話しています。