イギリス 新型コロナワクチン 8日接種開始 急ピッチで準備進む

イギリスでは、アメリカの製薬大手ファイザーなどが開発した新型コロナウイルスのワクチンの接種が今月8日から始まるのを前に、病院へのワクチンの搬入など、準備が急ピッチで進められています。

イギリスでは、ファイザーとドイツの企業ビオンテックが開発した新型コロナウイルスのワクチンの接種が今月8日から始まる予定で、実施を前にロンドンの病院にワクチンが運び込まれました。

担当者は箱に詰められたドライアイスを注意深く取り除いてワクチンが入ったケースを取り出したうえで、冷凍庫に入れて、厳重にカギをかけていました。

一定期間ワクチンを保存するためには、マイナス70度前後という低温での管理が必要なため、ロンドンがあるイングランドでは接種は当面、設備の整った50の病院で行われ、80歳以上の高齢者や高齢者施設の介護職員、それに一部の医療従事者が優先して接種を受ける予定です。

このワクチンについて、イギリスの規制当局のレイン長官は、BBCの番組に出演し、ワクチンは安全性や有効性について最も高い基準を満たしていると自信を示しました。

また、イギリスとEU=ヨーロッパ連合の間で続く自由貿易協定の交渉が決裂した場合などに、製造拠点のベルギーからのワクチンの輸送に影響が出るのではないかという懸念については、「どんな結論になろうともワクチンが行き渡るよう、十分に準備している」と述べました。