豊作祈り笑いあう「笑い講」 コロナ禍で声量抑えて実施 山口

大声で笑いあうことで収穫に感謝するとともに1年の苦労を忘れようという神事「笑い講」が、新型コロナウイルスの感染防止対策をとりながら山口県防府市で行われました。

「笑い講」は、山口県防府市で、鎌倉時代から800年以上続く神事で会場の小俣八幡宮にはおよそ20人がはかま姿で集まりました。

ことしは、新型コロナウイルスの感染防止対策として、これまで神社の拝殿で2人1組になって行ってきた笑いの神事を屋外の境内に場所を変えて、参加者全員が一斉に行いました。

参加者たちは、マスクを着けたまま宮司がたたく太鼓の合わせて、例年は大声で笑うところを声を抑えて「ワッハハハ」と3回笑いました。

笑いのうち、最初の笑いは1年の収穫への感謝や喜び、2回目の笑いは来年の豊作への祈り、最後の笑いはことしの苦しみや悲しみを忘れようという意味が込められています。

ことしは3回笑ったあとにさらに掛け声が掛けられて、参加者のほか観覧で訪れた人たちも含め、最後に全員で3回笑いました。

神事を仕切る吉武光儀さんは「開催できてよかったです。来年は、例年通りにみんなでにぎやかに開催したいです」と話していました。