臨時国会が事実上閉会

第203臨時国会は、5日の会期末を前に、衆参両院で閉会に向けた手続きが行われ、事実上閉会しました。

10月26日に召集された第203臨時国会は、5日に会期末を迎えます。

立憲民主党など野党4党は、新型コロナウイルス対策の議論などを続ける必要があるとして、会期を延長するよう衆議院議長に申し入れましたが、議院運営委員会で採決が行われた結果、自民・公明両党などの反対多数で否決されました。

このあと、午後に開かれた参議院本会議では、日本とイギリスのEPA=経済連携協定の承認を求める議案が、賛成多数で可決・承認されました。

そして、衆議院憲法審査会で実質的な審議に入った国民投票法の改正案を継続審議にするなど、衆参両院で閉会に向けた手続きが行われ国会は事実上閉会しました。

この国会では、政府が来年度予算案の編成作業などを考慮して、日英のEPAのほか、新型コロナウイルスのワクチンを円滑に接種する体制を整備するための法律など提出する法案や議案を絞り込み、すべて成立・承認となりました。

また、議員立法として提出された、第三者から精子や卵子の提供を受けることによって生まれた子どもの親子関係を民法で特例的に定める法律なども成立しました。

一方、総理大臣と野党の党首による「党首討論」は、この国会を含めてことしは開かれませんでした。

自民 二階幹事長「重要な案件を成立させることができた」

自民党の二階幹事長は、国会内で記者団に対し「今の国会では、改正予防接種法や日英のEPAなど、国民にとって重要な案件を成立させることができた。国民投票法の改正に向けて、与野党が協議し、前進したことは大いに評価したい。国民生活の安心と、経済の立て直しを図るため、来年の通常国会では、今年度の第3次補正予算案や来年度予算案の早期成立を期して、今後とも努力していきたい」と述べました。

公明 山口代表「明確に政権の姿勢や方向性を発信」

公明党の山口代表は、記者団に対し「菅政権は、不妊治療への保険適用や携帯電話料金の引き下げ、2050年までのカーボンニュートラルの実現を目指すことなど、明確に政権の姿勢や方向性を発信できた。これらを具体化していくことが大事であり、これから予算や税制を通じて、より一層深掘りしていく必要がある」と述べました。

立民 福山幹事長「菅内閣のデビューは、期待から失望に」

立憲民主党の福山幹事長は、国会内で記者団に対し「感染が拡大する中、国会をわずか41日で閉じることは到底納得できるものではない。『Go Toキャンペーン』の迷走をはじめ、菅内閣のデビューは、期待から失望に変わり、とても残念だ。野党としては、閉会中も国会審議を求め、国民の生活と経済のため、感染拡大防止に向けて、政府・与党にしっかり議論を求めていきたい」と述べました。

維新 片山共同代表「国会はあり方考え直すべき」

日本維新の会の片山共同代表は、記者会見で「われわれは、参議院の定数削減や消費税率の引き下げなど21本の議員立法を提出したが、1回も審議がなかった。国会は法律を作るところで、内閣が提出した法案の承認だけをするのであれば、行政の下請けにすぎなくなる。国会はあり方を考え直すべきだ」と述べました。

共産 志位委員長「 説明拒否の政権」

共産党の志位委員長は、国会内で記者団に対し、「ひと言で言って、前政権を上回る強権さ、冷酷さ、さらに国民に対する説明をする意思も能力もない、説明拒否の政権という問題点が、非常にくっきり出たと思っている。これでは、新型コロナウイルス対策に真剣に取り組む気があるのかということが問われると強く言いたい」と述べました。

国民 玉木代表「感染拡大防止に本気度が感じられず遺憾」

国民民主党の玉木代表は、国会内で記者団に対し、「政府、国会を挙げて感染拡大防止に取り組むべきときだが、本気度が感じられず遺憾だ。安倍前総理大臣による『桜を見る会』の問題などをめぐる追及を逃れ、くさい物にフタをするかのように国会を閉じ、もし『コロナ対応』に遅れが出るようなことがあれば政治責任も非常に重いと言わざるをえない」と述べました。