米 バイデン氏 新型コロナのワクチン 率先して接種の考え

アメリカで新型コロナウイルスのワクチン接種について慎重な意見もある中、大統領選挙で勝利を宣言したバイデン前副大統領は、安全性を国民に示すため、率先して接種する考えを示しました。

アメリカでは、新型コロナウイルスのワクチンの接種が、早ければ今月前半にも始まる可能性が高まっていますが、調査会社「ギャラップ」がことし10月から11月初めにかけて行った調査では、接種に賛成する人が58%だった一方、42%が安全性への懸念などから反対すると回答し、慎重な意見も出ています。

こうした中、大統領選挙で勝利を宣言したバイデン氏は3日、アメリカのテレビ局のインタビューに対し「人々はワクチンに対する信頼を失っている。アメリカ国民に安全であるということを伝えることが重要だ」と述べ、当局によって安全性が確認された時点で、率先してワクチンを接種し、その様子を公開する考えを示しました。

また、トランプ政権のウイルス対策チームの中心メンバーであるファウチ博士について、新政権でも同じ立場で職務を続けるよう依頼したことも明らかにしました。

新型コロナウイルスへの対応をめぐって、経済活動の再開を急いできたトランプ大統領は、ファウチ博士との関係の悪化が指摘されていて、バイデン氏としては科学者の判断を重視した感染対策を進める方針を改めて示した形です。