イタリア 今月下旬から地域間の移動を原則禁止に コロナ対策

イタリア政府は新型コロナウイルスの感染対策として、今月下旬から2週間余りにわたって地域間の移動を原則として禁止すると発表し、クリスマス休暇をきっかけに感染が再び拡大するのを防ぎたい考えです。

イタリアでは3日、新型コロナウイルスに感染して亡くなった人が新たに993人確認され、これまでで最も多くなるなど深刻な状況が続いています。

コンテ首相は3日夜、記者会見を行い、感染対策として12月21日から来月6日にかけ、仕事上や健康上の理由などを除き州など地域間の移動を全土で禁止すると発表しました。

さらに、12月25日のクリスマスからの2日間と、新年の来月1日については、自治体間での移動も原則として禁止するとしました。

コンテ首相は、「パンデミックから抜け出すにはまだ時間がかかる。早ければ1月に来る『第3波』を避けなければいけない」と述べ、クリスマス休暇に人が移動したり集まったりして感染が再び拡大するのを防ぎたい考えを示しました。

また、11月6日から行っている全土での夜間の外出制限や、感染が最も深刻な地域での日中の外出制限は、今後も続けるとしています。

ヨーロッパでは、秋に導入した厳しい外出制限などの効果が出ているとしてクリスマスに合わせて一部の規制を緩める動きも出ていますが、イタリア政府は対照的に、厳しい措置に踏み切った形です。