アメリカ 新型コロナ 2日の死者2800人超と最多「対策疲れ」か

アメリカでは2日、新型コロナウイルスによる1日あたりの死者が2800人を超え、これまでで最も多くなりました。こうした中でも厳しい感染対策への反発が強まっていて、専門家は、感染拡大の背景にはいわゆる「対策疲れ」もあると指摘しています。

入院患者 10万人超え 医療機関で人手不足や病床不足に

アメリカのジョンズ・ホプキンス大学のまとめによりますと、2日に報告された新型コロナウイルスによる死者は2804人とこれまでで最も多くなったほか、民間の調査団体によりますと、入院患者の数も10万人を超え、各地で医療機関の人手不足や、病床の不足が伝えられています。

感染の拡大に歯止めがかからない中、全米各地では夜間の外出自粛や、飲食店の営業制限といった感染対策を講じるところが増えています。

これに対して住民の反発が強まっていて、ニューヨーク市のスタテン島では2日、市の規則に反し営業していたバーの経営者が逮捕されたことへの抗議活動が行われ、州や市の規制に反対の声を上げました。

また、テキサス州オースティンでは、外出自粛を呼びかけた市長が休暇でメキシコを訪れていたことが発覚し、市長は謝罪しましたが、市民から厳しい批判を受けています。

11月27日に発表されたアメリカの複数の大学の共同調査では、家族以外と同じ部屋で過ごす人の割合や、レストランやバーを利用する人の割合がことし4月と比べて大幅に増えていることが明らかになり、調査に携わった専門家は、感染拡大の背景にはいわゆる「対策疲れ」もあると指摘しています。