人工知能を使ったインフルエンザ予報 実証実験開始 さいたま市

インフルエンザと新型コロナウイルスの同時流行が懸念される中、AI=人工知能を使ってインフルエンザの流行を予報するサービスの実証実験がさいたま市で始まりました。

このサービスは大手電機メーカーなどが開発したもので、AIを活用しインフルエンザの流行状況を1か月先まで予測して知らせます。

さいたま市内にあるおよそ20か所の医療機関の過去9年間の発生状況や現在の流行状況など、さまざまなデータを組み合わせAIが予測するということです。

予報は、患者が全くいない「レベル0」から、市内で最も患者数が多かった時と同じ程度かそれ以上の状況を示す「レベル3」まで4段階で示されます。

昨年度は市内全域の予報でしたが、今年度はさいたま市を北部と南部に分けてより細かく予報し、ホームページで確認できるほか今後、LINEでも配信する予定です。

予報は来年3月下旬まで行う予定で、開発したメーカーは来年度以降は自治体や企業など向けに事業化を目指すほか、同じ仕組みを使って新型コロナウイルスの流行も予測できないか検討を進めているということです。

サービスの企画・開発を担当する日立製作所の魚川大輔さんは、「一人ひとりの生活を変えていく指標値として予報を出して予防行動につなげてもらうことで、今、懸念されている医療崩壊を防ぐことにもつながると思います」と話していました。

受験生も予報を活用して体調管理

インフルエンザ予報は、さいたま市内の企業や団体の間でも活用が広がり始めています。

さいたま市大宮区にある大手予備校の河合塾では、今年度から受験生の体調管理に役立ててもらおうとポスターやチラシなどで活用を呼びかけています。

生徒たちはチラシに掲載されているQRコードを読み込んで予報が配信されるLINEの登録を行っていました。

受験を控えている生徒は、「予防する意識が高まるのでいいサービスだと思った。受験前にインフルエンザなどにかかると試験が受けられなくなるので健康面の対策が本当に大事だと感じている」と話していました。

河合塾大宮校の我妻正敏 校舎長は、「コロナ禍で受験生たちは今、非常に不安な状態にいて、これから本格的にインフルエンザの流行が始まるという中で不安が増している。予報で目に見える形にすることで予防行動につなげられるので、みずからの身を守って受験で力を発揮してもらいたい」と話していました。