介護事業者の倒産 過去最多に 新型コロナによる利用控え影響か

ことし1月から今月2日までに全国で確認された「介護事業者の倒産」は110件余りで、過去最多だった去年1年間の件数を超えたことが分かりました。調査をした民間の信用調査会社はコロナ禍で利用控えが続いていることなどが影響していると見ています。

東京商工リサーチによりますと、ことし1月から今月2日までに確認された「介護事業者の倒産」は全国で合わせて112件でした。

去年は12月までの1年間で、介護保険制度が始まった平成12年以降で最も多い111件の倒産が確認されていましたが、ことしはすでに上回っています。

業種別では「訪問介護」が52件で最も多く、次いで「デイサービス」や「ショートステイ」などが合わせて36件でした。

また、自主的な休業や廃業も、10月までに406件確認されているということです。

東京商工リサーチは、「新型コロナウイルスへの感染をおそれて、デイサービスなどを中心に利用を控える動きが続いていることが影響していると見られる。感染対策にかかる事業者の負担も大きく、流行の長期化で倒産の動きが加速しているのではないか」と分析しています。