ワクチン接種 最優先は医療従事者や高齢者施設の人など 米CDC

アメリカのCDC=疾病対策センターは1日、新型コロナウイルスのワクチンについて諮問委員会を開き、供給が限られる最も早い段階での接種は医療従事者や、高齢者施設などに住む人を最優先にすべきとする意見をまとめました。

新型コロナウイルスのワクチンをめぐっては、アメリカの製薬大手ファイザーがドイツの「ビオンテック」と共同で開発しているワクチンと、アメリカの製薬会社モデルナが開発中のワクチンについて、アメリカの規制当局が緊急での使用許可を出すかどうか審査を始めていて、早ければ12月前半にも接種が始まる可能性が高まっています。

しかし、使用が可能になった直後は供給量が限られるため、CDCは、感染のリスクが高い人や、重症化のリスクが高い人に優先的に接種することを検討しています。

1日に開かれたCDCの諮問委員会では、ワクチンや公衆衛生の専門家が、安全性の検証方法や年齢や職場ごとのリスクについて最終的な議論を行いました。

その結果、最優先に接種するべきグループは医療従事者と高齢者施設など介護サービスを提供する施設に住む人たちだとする結論をまとめました。

アメリカ政府や各州は、今後、規制当局がワクチンの使用を許可したらCDCが示した優先順位に沿って速やかに接種を始めることになっています。

アメリカ政府のワクチン供給の責任者は、最初に供給されるワクチンの量は640万回分で、今月中に4000万回分が供給できる見通しだとしています。