成長戦略の実行計画取りまとめ国家プロジェクト推進へ

政府の成長戦略会議は、中間報告にあたる実行計画をまとめ、2050年までに温室効果ガスの排出を全体としてゼロにすることを目指し、電力のグリーン化などの技術開発を進めるため、国家プロジェクトとして推進するなどとしています。

総理大臣官邸で開かれた成長戦略会議では、これまでの議論の中間報告にあたる実行計画がまとめられました。

それによりますと、2050年までに温室効果ガスの排出を全体としてゼロにすることを目指し、電化と電力のグリーン化、水素、二酸化炭素の再利用の3つを重点分野と位置づけるとしています。

そのうえで、技術開発を一気に進めるため、国家プロジェクトとして推進し、継続的な支援を行うための基金を設けるとしています。

そして、来年度の税制改正に向けて、脱炭素化の効果が大きい設備投資への減税措置について結論を得たうえで、来年の通常国会に関連法案を提出するほか、水素や自動車、洋上風力などの分野で、年限と目標を明確にした計画を策定するとしています。

また、新型コロナウイルスの感染拡大を受けた「新たな日常」に向けて、労働移動の円滑化を図るため、在職したまま出向できる環境の整備を図るほか、テレワークを推進するため、労使双方にとって負担感のない簡便な方法で労働時間を把握・管理できるようルールを整備し、時間外や深夜勤務の扱いも検討するとしています。

さらに、デジタル化について、行政だけでなく、民間部門もビジネスモデルを変えていくことが重要だとして、デジタル化への投資を行う企業への税制上の措置を検討し、来年の通常国会に関連法案を提出するとしています。

一方、中小企業をめぐっては、合併による規模拡大や、買収による経営資源の集約などへの税制上の措置のほか、中堅への成長途上にある企業も支援策の対象に含めるための法改正を検討するとしています。

また、中小、中堅企業の新たな分野への展開や、業態転換などを通じた事業の再構築を支援するため、新たな補助制度を検討するほか、大企業とスタートアップ企業が連携する際のガイドラインを策定するとしています。

このほか、イノベーションへの投資を強化するため、世界に肩を並べる規模のファンドを大学などの間で連携して創設するほか、インターネット上のみで行う、バーチャル株主総会の開催や、自動配送ロボットを用いたサービスが可能となるよう、それぞれ必要な法案を国会に提出するとしています。

会議で、菅総理大臣は、「わが国の企業の最大の課題は、生産性の向上であり、今後、あらゆる取り組みを行って、働く人に成果を分配し、所得水準を持続的に向上させ、経済の好循環を実現する」と述べました。