まさか自分が感染するとは!「気が緩んでしまった」

先月、新型コロナウイルスへの感染が判明して入院した、首都圏在住の30代の男性がNHKの取材に応じ「まさか自分が感染するとは思わなかった」と、当時を振り返りました。

この男性は、自宅でIT系の仕事をしていて、ふだん、人と接する機会は少なかったといいます。

男性は、先月中旬に友人と2人で山へトレッキングに出かけましたが、行き帰りの交通機関の中や、山で人とすれ違うときはマスクをつけていたということです。

その後、男性は自宅近くの2つの飲食店に立ち寄って、深夜2時ごろまで食事をしましたが、男性によりますと、2軒目の店は、男性を含め7人ほどの客で満席で、食事中にマスクをつけている人はいなかったということです。

この時の状況について、男性は「かなり狭い空間で、窓は開けている時間もあったが、常に換気されてはいなかったと思う」と話していました。

その後、男性は、せきと38度の熱が出て、5日後に近くの医療機関を受診し、新型コロナウイルスの検査を受けた結果、感染が確認されました。

男性は「まさか自分が感染するなんて思わなかったのでショックでした。家族やまわりの人の体調が心配になりました」と話していました。

男性は、この日に行動をともにした友人に連絡したところ、友人も体調不良を訴えて近所のクリニックを受診し、かぜと診断されていたことが分かったということです。

このため男性は、友人に自分が陽性だったことを伝え、その後、友人が検査を受けたところ陽性が確認されたということです。

さらに男性は、店で一緒だったほかの客などにも検査を勧めたところ、このうち1人の感染が分かり、男性も含め、合わせて3人の感染が判明したということです。

男性は、感染が分かった翌日から10日間入院し、今は体調が安定しているものの、せきや、めまいのような症状が続いているといいます。

男性は「在宅での仕事が中心で、今まで外出するとき、感染に気をつけていた自分が、まさか感染するなんて思いませんでした。気が緩んでしまったのが原因だと、ひしひしと感じています。自分の家族や大事な人を守るために、もうひとふんばりしないといけないと思います」と話していました。