「新語・流行語大賞」年間大賞に「3密」 新型コロナの影響反映

ことしの「新語・流行語大賞」が1日発表され、年間大賞に「3密」が選ばれたほか、トップテンには「アベノマスク」や「Go Toキャンペーン」など、新型コロナウイルスの影響を反映した言葉が並びました。

「新語・流行語大賞」は、1年の間に話題になった出来事や発言、流行などの中からその年を代表する言葉を選ぶ賞で、ことしは30の言葉がノミネートされました。

この中のトップテンが1日、東京で発表され、年間大賞には、新型コロナウイルスの感染拡大につながる「密閉、密集、密接」を表した「3密」が選ばれました。

また、政府の施策に関連した「アベノマスク」と「Go Toキャンペーン」、疫病退散の願いを込めてイラストなどが流行した妖怪「アマビエ」、オンラインによる飲み会や授業、就活などを表す「オンライン○○」と、新型コロナウイルスの影響を反映した言葉がトップテンに並びました。

トップテンにはこのほか、韓国ドラマの「愛の不時着」、人気ゲームの「あつ森(あつまれ どうぶつの森)」、漫画も映画も大ヒットしている「鬼滅の刃」、ひとりでキャンプを楽しむ「ソロキャンプ」、人気お笑いタレントの「フワちゃん」が選ばれています。

選考委員 言語学者 金田一さん「3密 分かりやすくすぐに伝わる」

選考委員の1人で杏林大学の特任教授を務める言語学者の金田一秀穂さんは年間大賞の「3密」について、「日本語は複数の言葉をまとめることが得意で、『3密』というと、分かりやすくすぐに伝わる。日本語の偉いところだと思います」と説明しました。

一方で、「コロナに関するいろいろな言葉がやたら出てきて、ことしは見ているだけでうんざりするような年だった。言葉も美しくなく、アラートやクラスター、ソーシャルディスタンスなど、日本語にできたはずだが、慌てていて言葉を作る時間もなかった。外来語の生煮えの言葉、日本語にできなかった言葉が多いのが残念だった」と振り返りました。

そして、「言葉は、その年を振り返る際の共通認識になる。言葉を聞いただけで何があった年なのかすぐ分かる。そういう意味で、今回選ばれたような言葉は、この時代を生きた人間にとって共通の話題として語られるものになっていくと思います」と指摘していました。

3密(東京都 小池知事)「さらに確認、協力を」

「3密」の受賞者になった東京都の小池知事は都庁からリモートで表彰式に参加し、「コロナ禍で私たちの暮らしがこんなに大きく変わる中で、国民の皆様の中でこの言葉が印象づけられたのだと思います。日常で『密』に対しての皆さんの意識が高まってコロナ対策が進んでいくこと、冬になって陽性者の数も増えてきていますが、陽性者を重症化させないこと、『3密』をさらに確認していただきながらご協力をお願いしたい」と話していました。

愛の不時着(韓国の俳優 ヒョンビンさん)「心から感謝」

「愛の不時着」で受賞者となった韓国の俳優、ヒョンビンさんが映像でコメントを寄せ、「受賞することができて、心からの感謝を申し上げます。僕たちのドラマに贈って下さった温かな心が集まって作られた意味ある受賞なだけに、感無量です。すべての出演者、制作スタッフの方々とともに分け合いたいと思います。もう一度、受賞に感謝申し上げ、日本にいらっしゃるすべての方々も健康で温かな年末を過ごされるよう願います」と喜びを語っていました。

あつ森(任天堂開発チーム)「遊んだすべての皆様に感謝」

「あつ森(あつまれ どうぶつの森)」で受賞した任天堂の開発チームは映像でコメントを寄せ、「『あつ森』は私たちではなく、お客様が呼び始めてくださった言葉ですが、その言葉が流行語に選んでいただくほど浸透したのも、多くの方々にこのゲームを楽しんでいただけたからこそだと思っております。遊んでいただいたすべての皆様に感謝しています」と話していました。

アマビエ(妖怪研究家 湯本豪一さん)「思いもしなかった」

「アマビエ」の受賞者となった妖怪研究家の湯本豪一さんは、表彰式で、「アマビエなど疫病を予言するものをずっと調べてきましたが、まさかこのようなかたちで存在が広まるとは思いもしませんでした。このアマビエを忘れてしまうくらい、コロナが早く落ち着いてほしいと思います」と話していました。

鬼滅の刃(週刊少年ジャンプ編集長)「ファンの皆さまのおかげ」

「鬼滅の刃」は、受賞者となった作者の吾峠呼世晴さんの代わりに、漫画を連載していた週刊少年ジャンプの中野博之編集長が登壇し、「作者の吾峠先生に代わりましてお礼を申し上げます。このような名誉を頂いたのは、先生の圧倒的な努力と思い、それはもちろんですが、アニメーションをはじめ、『鬼滅の刃』を日本中、世界中に広げるのに手助けいただいた多くの関係スタッフの皆さま、そして何よりも、老若男女、鬼滅の刃を読んで、見て、愛して、そして話題にして下さったたくさんのたくさんのファンの皆さまのおかげだと思っています」と話していました。

ソロキャンプ(お笑い芸人 ヒロシさん)「華やかな舞台久々」

「ソロキャンプ」は、1人でキャンプをしている動画が話題となった、お笑い芸人のヒロシさんが受賞者になりました。

ヒロシさんは恐る恐る登壇し、「別にヒロシが選ばれたわけではないんですけども、ソロキャンプの代表としてこの場に呼んでいただいたことを非常に感謝しています。17年前、僕は『ヒロシです』というネタで非常に売れたんですけども、あの時ですらここに立つことはありませんでした。このような華やかな舞台に久々に立たせていただいてありがとうございます」と喜びを語っていました。

フワちゃん「超うれしい!マジでうれしい!」

自身の名前で受賞したユーチューバーで芸人の「フワちゃん」は表彰式で、「超うれしい!私が2020年のリーダーになっちゃったってことだから、マジでうれしい!私このあいだ誕生日だったからいっぱいケーキ食べて、きょうもお祝いだからまたいっぱいケーキ食べて、これ以上おなかがマシュマロケーキみたいになっちゃったらヤバくない?2020年はフワちゃんとみんなの年でした。2021年もフワちゃんとみんなの年にしようね~」と話していました。

ノミネートされた30の言葉

ことしの「新語・流行語大賞」の候補となっていた30の言葉は以下のとおりです(11月5日発表)。