エーゲ海震源の地震から1か月 新型コロナ感染拡大の懸念高まる

トルコとギリシャの間のエーゲ海で地震と津波が発生してから1か月がたちました。最も大きな被害を受けたトルコ西部のイズミル県で活動するNGOは、被災地では生活インフラの不備などから新型コロナウイルスの感染拡大への懸念が高まっていると、警鐘を鳴らしています。

10月30日、トルコとギリシャの間のエーゲ海を震源とするマグニチュード7.0の地震が起き、トルコで117人が死亡、ギリシャで2人が死亡しました。

このうち最も大きな被害を受けたトルコ西部のイズミル県では、4500を超える建物が壊れるなどの被害を受け、トルコ災害緊急事態対策庁によりますと、先月26日の時点で854人が仮設住宅や仮設テントでの避難生活を余儀なくされているということです。

現地でせっけんなどの衛生用品を配る活動をしているトルコのNGOのマネージャー、ファティー・ケイマンさんは「避難している場所は排水や電気などのインフラが十分ではなく、長い間生活するには厳しい状況だ。トルコ国内で新型コロナウイルスの感染が拡大するなか、被災者や支援にあたるボランティアの感染が相次いでいる」と被災地での感染拡大に警鐘を鳴らしています。