“コロナで不当な退職勧奨” 労働組合が国に対策検討訴え

新型コロナウイルスの感染拡大で雇用への影響が広がる中、企業から十分な説明がないまま従業員の判断で辞めたことにされる不当な「退職勧奨」が相次いでいる可能性があるとして、労働組合が国に対して対策を検討するよう訴えました。

対策を訴えたのは中小企業などで働く人で作る労働組合「日本労働評議会」で30日、組合の担当者や弁護士などが会見を開きました。

それによりますと、新型コロナウイルスの影響で休業している石川県内のホテルの元従業員はことし7月に退職しましたが、企業から十分な説明がないまま退職の同意書に署名させられるなど自分の判断で辞めたことにされたとして不当な「退職勧奨」だと訴えています。

ホテルの運営会社は、NHKの取材に対して「従業員一人一人に説明し、了解のうえで、同意書にサインしてもらった」などとしています。

厚生労働省などによりますと、「退職勧奨」は企業から退職を勧められ、従業員の判断で仕事を辞めることで、企業の都合で契約を打ち切る「解雇」に比べ、企業にとっては法律上の制限が少ない一方で従業員には失業給付の支給期間が短くなる場合があります。

労働組合では不当な「退職勧奨」が相次いでいる可能性があるとして国に対して対策を検討するよう訴えています。

日本労働評議会の中里好孝副委員長は「新型コロナウイルスの影響で、仕事を失う人がさらに増える可能性があり、国には対策を検討してほしい」と話していました。