コンビニ各社 加盟店との取引改善策 公正取引委員会に報告

コンビニ本部の社員が加盟店の意に反して商品を仕入れさせる行為が独占禁止法違反にあたるおそれがあるなどと公正取引委員会が指摘し、各社に改善を求めたのに対し、各社は30日までに商品の発注システムの厳格化など改善に向けた取り組みを報告しました。これを踏まえて公正取引委員会は、本部と加盟店の取り引きに関するガイドラインを改正したいとしています。

公正取引委員会はコンビニ本部と加盟店との取り引きを調査した報告書をことし9月に公表し、本部の社員が売り上げを増やすため加盟店の意に反して商品を仕入れさせている実態があり、優越的地位の乱用を禁じた独占禁止法に違反するおそれがあると指摘し、各社に報告を求めていました。

これを受けて各社は30日までに、商品を誰が発注したのか記録できるようにするなどシステムの運用を厳格化したことなどの改善内容を報告しました。

一方、公正取引委員会の調査では、加盟店のオーナーが本部と出店の契約をする際、売り上げの見込みなどについて本部からの説明不足や実態との食い違いもあると指摘されていました。

これについて各社は説明時のチェックシートで内容を確認したり、加盟店からの相談窓口を設けたりするなどの対策を報告しました。

公正取引委員会は各社の報告を踏まえて来年春をめどに本部と加盟店の取り引きに関するガイドラインを改正したいとしています。

セブン‐イレブン 加盟店への説明や対応改善

公正取引委員会の調査では、新規出店の契約などの際に、本部の社員から加盟店のオーナーに対する説明や対応が不十分だと指摘されていました。

これを受けて、セブン‐イレブン・ジャパンは、本部からの説明の一部を口頭ではなく映像に切り替えたり、対面時にチェックシートを活用したりするほか、契約期間中に制度に変更があった場合はオーナーに十分説明するとしています。

また、オーナーからの相談窓口を拡充するほか、加盟店に適切な対応ができているかどうかを確認する、専用の組織を本部に設けて、オーナーとのコミュニケーションの充実に努めるとしています。

ファミリーマート 発注システムなどを改善

公正取引委員会の調査では、本部の社員がオーナーに無断で商品の発注を繰り返していた実態が明らかになっています。

ファミリーマートでも同様の事例があったとして、関わった社員を社内処分としました。

今回の報告でファミリーマートは、無断発注を防ぐため、誰が発注したのかの記録を、詳細に確認できるようシステムを見直したことや、本部社員がオーナーの代わりに発注する場合も、オーナーから依頼されたことを示す書面を事前に受け取るなど、ルールを強化したことを報告しました。

また、公正取引委員会の調査では、弁当などを値引きするいわゆる「見切り販売」について、現状では値引きする商品ごとに手書きの伝票を記入する必要があり、オーナーからは手続きが複雑で値引きがしにくいという声が上がっていました。

これについてファミリーマートは、対象の商品にバーコードを貼り付けるだけで値引きができるよう、手続きや仕組みを簡素化するなど対応をとると報告しました。

ローソン オーナーとの情報共有で改革目指す

弁当などを値引きするいわゆる「見切り販売」について、公正取引委員会の調査では、70%のオーナーが「行っていない」と回答しています。

見切り販売を行わないと、食品の廃棄の増加につながるおそれがあるうえ、廃棄の費用はオーナーの負担となり課題となっています。

これについて「ローソン」は、スマートフォンを使って客に値引き情報を通知するシステムを導入するなど、値引きを推奨する取り組みを進めています。

このシステムは、コンビニでの購買履歴をもとに、特定の客に消費期限が迫った食料品の値引き情報を配信する仕組みで、来年度中に、すべての店舗への導入を目指す方針です。

また、ローソンは、値引きの取り組みや、売り上げアップの工夫をオーナーどうしが共有する機会を設けています。

今月19日に開かれた会議では、竹増貞信社長が意見交換の場で「新しい生活様式の時代にふさわしい、お客さまに支持される店作りを目指したい」と述べ、オーナーの意見も踏まえて経営改革を進める考えを強調しました。