東京都 新型コロナ 311人感染確認 重症患者70人

東京都は30日、都内で新たに311人が新型コロナウイルスに感染していることを確認したと発表しました。今月1か月間に感染が確認されたのは9857人となり、月ごとだと8月の8125人を上回って過去最多となりました。
一方、都の基準で集計した30日時点の重症の患者は70人となり、ことし5月に緊急事態宣言が解除されたあとでは最も多くなりました。

東京都は30日、都内で新たに10歳未満から90代までの男女合わせて311人が、新型コロナウイルスに感染していることを確認したと発表しました。

年代別では、
▽10歳未満が7人、
▽10代が17人、
▽20代が68人、
▽30代が51人、
▽40代が69人、
▽50代が32人、
▽60代が27人、
▽70代が14人、
▽80代が23人、
▽90代が3人です。

月曜日は、土曜日や日曜日に休診の医療機関が多いため、発表人数が比較的少ない傾向がありますが、30日の311人は、月曜日としては1週間前の314人に次いでこれまでで2番目に多くなりました。

311人のうち、およそ56%に当たる174人は、これまでに感染が確認された人の濃厚接触者で、残りのおよそ44%の137人は、これまでのところ感染経路が分かっていないということです。

濃厚接触者の内訳を見ますと、
▽「家庭内」が最も多く69人、
次いで
▽「施設内」が45人、
▽「職場内」が12人、
▽「会食」が11人、
▽「夜間営業する接待を伴う飲食店の関係者」が5人などとなっています。

このうち、施設内では、武蔵野市にある「吉祥寺南病院」で入院患者と職員合わせて27人の感染が確認され、都に報告されたのは33人になりました。

これで都内で感染が確認されたのは、合わせて4万939人になりました。

このうち、今月1か月間に確認されたのは9857人で、月ごとだと8月の8125人を上回って過去最多となりました。

一方、都の基準で集計した30日時点の重症の患者は29日より3人増えて70人となり、ことし5月に緊急事態宣言が解除されたあとでは最も多くなりました。

重症の患者を年代別にみると、
▽70代が29人、
▽80代が14人、
▽60代が13人、
▽50代が12人、
▽40代が2人となっています。

これについて、都の担当者は「50代以上の感染確認が増えているのに比例して重症者が増えていると思われる。一気に増えると医療現場も対応に苦労する可能性があり非常に心配だ。50代以上の感染を減らすことが重要だ。いろいろ専門家の意見があるかもしれないが、われわれとしては都内の重症者用の病床は、医療機関から報告を受けている150床を確保していると認識している。70人まで増えているが、受け入れられないという話は聞いてないので、医療機関でまだ対応できると認識している」としています。

一方、30日現在、自宅で療養している人は1015人となり、初めて1000人を超えました。

これについて、都の担当者は「無症状の人と10代以下が増えていることが要因として考えられる」と話しています。

また、都は、感染が確認されていた60代の女性が死亡したと明らかにしました。

都内で死亡した人は合わせて489人になりました。

小池都知事 重症患者受け入れの病床確保に向け支援を要請

東京都の小池知事は田村厚生労働大臣と会談し、都内で増加している重症患者を受け入れる病床の確保に向けて、空いているベッドを確保するための医療機関への支援などを求めました。

会談のあと小池知事は記者団に対し「先日、都内の4つの病院を回らせていただき、いろいろと要望も出ている。特に重症者についてはきょうはきのうより3人増えて70人となった。重症用のベッドの確保についてもお願いにうかがった」と述べました。