人里へのクマ出没「6年前の1.8倍に」NHK分析 新潟

ことし、ショッピングモールや病院の敷地など人里でのクマの出没が相次ぎ、新潟県と秋田県では死者も出ました。このうち新潟県では、ことしと同じように木の実が不作だった6年前・平成26年度と比べ、住宅地などでの出没がおよそ1.8倍に増えたことがNHKの分析で分かりました。

ことし全国各地でクマの出没が相次ぎ、新潟県では女性が農作業中に襲われ死亡し、秋田県でも女性が町の中心部で襲われ死亡するなど人身被害は過去最悪のペースとなっています。
こうした中、NHKでは、新潟県が毎年度まとめているクマの出没地点の位置情報と、国土交通省が公開している土地を種類ごとに区分けした地図を重ね合わせ、出没傾向の変化を分析しました。
比較したのは、今月13日までの今年度の出没地点のデータと、ことしと同じように、木の実が不作で出没が増えた平成26年度のデータです。
分析の結果、住宅地など建物が集まる場所での出没件数が175件から308件と、およそ1.8倍に増えました。

また、田んぼや畑など農地での出没件数が、244件から545件とおよそ2.2倍に増えています。さらに、クマが人里に降りる経路とされる川など水辺での出没は、5件から100件と20倍に増えています。

一方、クマの本来の生息地と考えられる森林での出没は、415件から552件とおよそ1.3倍増えましたが、増加幅はほかの場所と比べ小さくなっていました。
この結果について、クマの生態に詳しい新潟大学農学部の箕口秀夫教授は「クマが人里、市街地なども自分たちの活動領域と認識をしている“新世代グマ”が増えている。どこでもクマに出合う可能性があるし、クマのほうから近づいてくる。クマを寄せつけない対策を考えなければならない」と話していました。