猫139匹 多頭飼育の夫婦 書類送検 避妊手術せず 神奈川

神奈川県海老名市の住宅で猫139匹を劣悪な環境で飼育したとして飼い主の50代の夫婦が書類送検されました。

書類送検されたのは海老名市に住む56歳の夫と52歳の妻です。

警察よりますと2人はことし9月、自宅で猫139匹を、別の猫の死骸がある劣悪な環境で飼育して虐待したとして動物愛護法違反の疑いが持たれています。

猫の保護活動を進めていた動物愛護団体からの通報で、ふんや餌が散乱する室内で多くの猫が飼われていることが分かったということです。

これまでの調べによりますと、およそ10年前に飼い始めた猫に避妊手術をしなかったことで猫が増えていったということで、調べに対し夫婦はいずれも容疑を認め「保健所に相談すると殺処分されるのではないかと思い、相談できなかった」と説明しているということです。

去勢や避妊の手術をしないまま飼育を続けた結果、増えすぎて適正に飼育できなくなる、「多頭飼育崩壊」と呼ばれる状態になったとみられ、56歳の夫は「片付けは自分たちなりにやっていたが、猫が多すぎて手が回らなかった」と話しているということです。

多頭飼育崩壊の可能性あれば連絡を

飼っていた動物が増えすぎて適正に飼育できなくなる「多頭飼育崩壊」と呼ばれる問題をめぐっては、法律による規制も強化されています。

ことし6月に施行された改正動物愛護法では、犬と猫の繁殖制限が初めて義務化され、みだりに繁殖して適正な飼育が困難になるおそれがある場合には、「所用の措置」として避妊や去勢の手術をすることを飼い主に求めています。
今回のケースで猫の保護に当たった動物愛護団体、「たんぽぽの里」の石丸雅代代表は現場の状況について「とても過酷な場所でした」と振り返っています。

石丸さんによりますと室内はふんなどの汚れと臭いがひどく、病気の猫もいて、用意していた測定器では測ることができないほど空気中のアンモニアの濃度が高かったということです。

そして「避妊や去勢の手術をしなかったのがいちばんの原因だと思います」と指摘したうえで「自分で面倒をみることができないくらいにペットが増えてしまったら、まずは行政に相談してほしいです。もし近所で臭いの気になる家があれば『多頭飼育崩壊』が起きている可能性があるので、住民を守るためと思って、近所のかたでも早めに連絡してほしいです」と呼びかけています。
また「保健所は殺処分するという印象があるかもしれませんが、それは昔のイメージで、直ちに殺処分はされません。行政への相談だけでは不安があれば、ボランティアなども頼ってほしい」と話していました。