「Go Toトラベル」札幌と大阪除外で旅行会社 対応に追われる

政府が、「Go Toトラベル」の対象から新型コロナウイルスの感染が広がっている札幌市と大阪市を目的地とする旅行を12月15日まで外したことを受けて、都内の旅行会社では、25日朝も北海道への団体旅行をキャンセルする対応に追われています。

東京 千代田区にある「北海道ツーリストセンター」には、25日朝も四国の取り引き先から北海道への団体旅行をキャンセルするメールが届き、対応に追われています。

政府は24日、「Go Toトラベル」の対象から、新型コロナウイルスの感染が拡大している札幌市と大阪市を目的地とする旅行を、12月15日までの3週間、除外することを決めました。

この会社では、11月だけで感染の拡大を理由とした旅行のキャンセルが50件余り相次いでいて、冬の本格的な観光シーズンを前にさらにキャンセルが増えるのではないかと懸念しています。

この会社の井上幹士社長は、「『Go Toトラベル』の影響で売り上げが、ことしの春と比べると持ち直していたので、今回の札幌市の除外はとても苦しいです。早く感染が落ち着き、事業の対象に戻してほしいです」と話していました。

大阪市内のホテルも対応に追われる

「Go Toトラベル」の対象から大阪市を目的とする旅行が外れたことを受けて、市内のホテルでは予約済みの客にメールで連絡するなど対応に追われました。

大阪 淀川区の「ホテルプラザオーサカ」では、24日夜、大阪市の除外が決まったあと、一度帰宅した幹部がオフィスに戻ってみずから深夜までホームページの記載を変更する作業を行ったほか、25日朝からは、予約済みの客に対してキャンペーンの対象外になることを知らせるメールを送りました。

また、ホテル内にある「Go Toトラベル」を活用した宿泊プランを紹介する看板に、「12月15日まで一時販売停止」という注意書きをつけるなどの対応に追われました。

およそ650の客室があるこのホテルでは、今後の予約に関するキャンセルが24日だけでおよそ80室に上ったほか、25日も100室を超えそうな状況だということです。

「ホテルプラザオーサカ」の菅原真太郎取締役は「事前に情報がなく、いきなり除外というのは対応が非常に難しい。あらかじめ具体的なスケジュールを示すなどの配慮をしてほしかった」と話しています。

そして、「来月15日までの予約客については、感染対策をしっかりとったうえで歓迎させていただきます。来られなくなった方も『Go Toトラベル』が復活したとき、またご利用いただけたら」と話していました。