日産 主力小型車「ノート」すべてハイブリッド車に

日産自動車は、12月に発売する主力の小型車について、ガソリンエンジンのみの車を廃止し、すべてハイブリッド車にすると明らかにしました。国内外で脱炭素の機運が高まる中、自動車業界でも「脱・ガソリン車」の動きが広がっています。

日産自動車は24日、全面改良した小型車「ノート」を発表しました。

これまで146万台を販売した日産の主力車種ですが、新型車ではガソリンエンジンのみの車を廃止し、すべてエンジンで発電しモーターの力で走る独自方式のハイブリッド車とします。

世界で、脱炭素に向けた機運や消費者の環境意識が高まっていることに対応するねらいで、今後は海外でもガソリンエンジンのみの車を減らし、ハイブリッド車とEV・電気自動車をあわせたいわゆる「電動車」の割合を、2023年度までに国内は6割、欧州は5割、中国は2割余りまで引き上げたいとしています。

星野朝子副社長は「温室効果ガスを出さないゼロエミッションの社会をリードするため、電動化にかじを切った。各国政府の環境規制が想定よりも早く打ち出されているので、電動化計画の練り直しも進めていきたい」と述べました。

世界各国で“脱 ガソリン車”計画

温室効果ガスの排出を抑えるため、世界各国で将来、ガソリン車やディーゼル車の新車販売を禁止する計画が相次いで打ち出されています。

このうち、イギリス政府は今月17日、ガソリン車やディーゼル車の新車販売について、これまでの計画より5年前倒しして、2030年までに禁止すると発表しました。

このほか、アメリカのカリフォルニア州が2035年までに、ガソリン車やディーゼル車の新車の販売を禁止するほか、世界最大の市場の中国でも、同じく2035年をめどにすべての新車を、電気自動車やハイブリッド車にするという工程表を専門家の団体がまとめています。

また、フランスは2040年までにガソリン車などの新車販売を禁止するとしています。

「脱 ガソリン車」の方針が加速する背景には、地球温暖化対策の国際的な枠組み「パリ協定」に基づいて、世界の多くの国や地域が温室効果ガスの排出を、2050年までに実質ゼロとする目標を掲げていることがあります。

ガソリン車廃止を早い時期に設定することで、自国内で電気自動車などに関わる新たな産業の育成につなげたいねらいもあります。

こうした流れを受けて世界の自動車メーカーは、電気自動車や充電できるプラグインハイブリッド車、それに水素で発電しモーターで走行する燃料電池車といった、いわゆる「電動車」の開発に力を入れています。

ただし、普及に向けては割高な価格を消費者の手に届きやすい水準に引き下げることや、充電スタンドなどのインフラを整備することが課題となります。

日本メーカーも取り組み強化

日本メーカーもいわゆる「電動車」への取り組みを強化しています。

トヨタ自動車は、2025年に世界で販売する車の半分にあたる550万台以上をハイブリッド車や電気自動車、それに燃料電池車にする計画です。

日産は2023年度までに電気自動車か、ガソリンエンジンで発電しモーターの力で走行する、独自のハイブリッド車の割合を、国内は6割、ヨーロッパは5割、中国は2割余りまで引き上げる計画です。

このほか、ホンダは世界で電動車の割合を2030年に3分の2に、三菱自動車工業は2030年度までに50%に、SUBARUは2030年に40%以上にする計画で、マツダも2030年にガソリンエンジンのみの車の生産をゼロにする計画です。

こうした計画の実現に向けて提携関係を強化する動きも出ています。

トヨタ自動車はことし4月、電池の量産のため大手電機メーカーのパナソニックと新会社をつくりました。

ほかの車メーカーにも広く販売することで、電動車のコストの多くを占める電池の価格を引き下げたい考えです。

また、日産自動車は連合を組むフランスのルノーと電気自動車のプラットフォーム=車台を共通化していて、来年から順次、電気自動車のSUV=多目的スポーツ車を日本や中国、アメリカなどで販売する計画です。

ホンダも、提携相手のアメリカのGM=ゼネラルモーターズとの間で、電気自動車やハイブリッド車などのプラットフォームを、共通化できないか検討を始めています。