斬新で臨場感ある3次元映像楽しめる 新技術の開発が進む

新型コロナウイルスの感染拡大が続く中、メーカーの間では、自由な視点から映像を楽しめる新たな技術の開発が進んでいます。

このうち、キヤノンは新たな映像技術を導入したスタジオをことし7月、川崎市に開設しました。

この技術は「ボリュメトリック」と呼ばれ、あらゆる角度から撮影した人や物のデータを3次元で再現することで自由な視点から映像を楽しめることからイベントやスポーツ中継での活用が見込まれています。
この日は能の撮影が行われ、およそ100台のカメラが能楽師の動きを撮影して舞台の3次元映像と合成する作業が行われていました。
キヤノンイメージソリューション事業本部の伊達厚上席は「これまでの撮影方法ではできなかった斬新な映像を作り出せる。こうした映像ならではのよさを楽しんでほしい」と話しています。
また、ソニーもこの技術を活用した新しいスタジオを都内に設けました。

ビルや繁華街などの3次元データを高画質で再現し、人と一緒に撮影することで、その場所に居るかのような映像を作り出します。

ソニーPCLビジュアルイノベーション室の小林大輔室長は「感染拡大で移動が制限されても新しい映像が制作できる。映画やイベントの撮影に活用してほしい」と話しています。