アパレル 売り場には試着専用の商品だけ 新たな販売方法模索

売り場に試着専用の衣料品を並べ、購入した客には後日商品が配送される、「ショールーミング型」と呼ばれる店舗が都内のデパートにオープンしました。アパレル業界では新型コロナウイルスの影響で業績が低迷する中、新たな販売方法を模索する動きが広がっています。

ショールーミング型の店舗は、アパレル大手の三陽商会が先月、期間限定の店舗として設けました。

陳列されている衣料品はすべて試着専用で、客はその場で購入できますが、商品は後日、自宅に届けられます。

ねらいについて、会社では、ビジネスや観光の合間に客が気軽に買い物を楽しめるほか、売れ残りのおそれがある大量の在庫を店頭に抱える必要がなく、効率的な経営ができるとしています。

三陽商会企業広報課の菊地恵生さんは「今回の取り組みを通じて、顧客のニーズをつかみ、販売戦略に生かしたい」と話していました。

アパレル業界では、オンワードホールディングスも、通販サイトで販売する衣料品を試着できる専用の店舗を今年度中にオープンする計画で、複数のブランドを1か所で試着できるようにして購買につなげるねらいです。

アパレルメーカーの多くは新型コロナウイルスの影響で業績が低迷していて、従来の販売方法にとらわれない新たな手法を模索する動きが広がっています。