イラン 店舗営業禁止や夜間通行車に罰金も コロナ感染再拡大で

新型コロナウイルスの感染が世界的に拡大する中、中東のイランでも再び感染が広がり、首都テヘランでは21日から生活必需品を取り扱う店を除いて店舗の営業が禁止されたほか、夜間に通行する車に対し、罰金が科される措置が始まりました。

イランでは9月以降、感染が再び拡大していて、このところ、1日当たり1万3000人程度の感染者が新たに確認されています。

このため政府は21日から、全国各地で感染拡大を防ぐための新たな措置を導入しました。

このうち首都テヘランでは、食品や医薬品など生活必需品を取り扱う店を除き、少なくとも2週間、店舗の営業が禁止され、中心部の大通り沿いでも多くの店が閉まっています。

また夜9時から翌朝4時まで、バスなどの公共交通機関を除いて車の通行が禁止され、違反すると1000万リアル、日本円でおよそ4000円の罰金が科されるということです。

55歳の男性は「健康は大事で対策はとるべきだ。ただ、働かなければ給与はなく、新たな措置は暮らしを圧迫する」と話していたほか、衣料品メーカーの男性は「衣服を売る店も閉まってしまい、私のビジネスは完全に停止してしまった。どうしようもない」と話していました。

イランはアメリカのトランプ政権による経済制裁の影響でマイナス成長が続いているうえ、通貨リアルの暴落によるインフレで経済が混乱していて、新たな措置の導入で市民生活への更なる影響を懸念する声があがっています。