性教育の授業 コロナで産婦人科医が訪問できず 動画を活用

新型コロナウイルスの影響で学校の体験授業などが取りやめとなる中、東京都教育委員会は一部の公立中学校で、予定していた産婦人科医を招いた性教育の授業に代わり、人工妊娠中絶や避妊などについての動画を配布し、授業で活用してもらうことになりました。

東京都教育委員会は今年度、事前に応募のあった公立中学校で、産婦人科医を講師に招き、人工妊娠中絶や避妊といった、学習指導要領にない内容も含む性教育の授業を行う予定でした。

新型コロナウイルスの感染が広がる中、さらなる拡大を防ぐため、産婦人科医が学校を訪問できず、予定の授業ができなくなっています。

このため教育委員会は医師を派遣できない代わりに、東京産婦人科医会が作成した動画を対象の学校に配布し、今後、学校の授業で活用してもらうことにしています。

動画はおよそ50分ほどで、産婦人科医がコンドームを使った感染症の予防や人工妊娠中絶など学習指導要領に含まれていない内容についても説明しているということです。

対面式の授業と異なり、生徒が医師に直接質問することはできませんが、都の教育委員会は予定していたものと同様の内容を伝えられるとしています。

教育委員会は学校側に対し、動画をただ見せるのではなく、必要な説明を加えるなどして、生徒の理解につなげてほしいとしています。