政府 新型コロナ分科会 感染拡大受け今後の対策を議論

新型コロナウイルスの感染拡大が続く中、政府の分科会が開かれ、今後の対策をめぐって、およそ2時間にわたって意見が交わされました。西村経済再生担当大臣は、「極めて強い危機感を持っており、何としても感染拡大を抑えるべく、対策に全力を挙げたい」と述べました。

分科会の会合は、西村経済再生担当大臣や田村厚生労働大臣らが出席し、午後6時半から、およそ2時間、開かれました。

冒頭、西村大臣は、「感染拡大のスピードが増しているため、さらに急速な感染拡大に至る可能性がある。極めて強い危機感を持っており、何としても感染拡大を抑えるべく、対策に全力を挙げたい」と述べました。

その上で、「感染リスクが高まるという『5つの場面』も提示いただいたが、『3密』を避けることに加え、マスクを外す時間が長くなることによって、感染リスクは高まる。21日からの3連休は、ぜひ、油断することなく、感染症対策の基本の徹底をお願いしたい」と述べました。

国内で新型コロナウイルスに感染した人の数は、19日、1日の発表としては、2日連続で過去最多となり、厚生労働省に助言する専門家の会合は、直近の感染状況について、「特に北海道や首都圏、関西圏、中部圏を中心に顕著な増加が見られる」と評価しました。

20日の分科会では、こうした状況を踏まえ、現在の感染状況について分析が行われたほか、今後の対策をめぐって、意見が交わされました。

また、「Go Toキャンペーン」の運用の見直しの検討なども議論されたものとみられます。

田村厚労相「非常に厳しい状況」

田村厚生労働大臣は、会合の冒頭で「非常に厳しい状況になってきており、さらに危機感を持っていかないといけない。さらなる急速な感染拡大を防ぎ、社会経済活動との両立を実現するためには、3密の回避やマスクの着用、換気を徹底するようお願いしたい」と述べました。

日本医師会 釜萢常任理事「危機的状況 行動変容求めること適当」

日本医師会の釜萢敏・常任理事は、記者団に対し、「連日、過去最高の感染者数が出る地域があり、このままの状態で医療提供体制が持つとは、とても思えない。危機的な状況であり、国民に行動変容を強く求めることが適当だ」と述べました。

鳥取県 平井知事「見直しには影響に対する配慮を」

鳥取県の平井知事は、記者団に対し、「苦渋の選択を分科会としてもしないといけない。『Go Toキャンペーン』の見直しは、経済や雇用に対する影響があるため、影響に対する配慮を政府に求めていく必要があると強く申し上げた。また、どの都道府県も感染状況は一律ではなく、対象の除外などは一部の地域に絞ることなどのオプションを持たせてもらえるとありがたい」と述べました。