都医師会会長 Go Toトラベル中断 医療サイドから呼びかけたい

都内で、新型コロナウイルスの感染が急速に拡大しているとして、東京都医師会は緊急の会見を開き、この中で尾崎治夫会長は「Go Toトラベルについて、国には中断するという決断をしていただきたい。医療サイドから一度止めたほうがいいと呼びかけたい」と訴えました。

「1日1000人になると東京の医療はもたない」

都内では、20日午後3時時点の速報値で新たに522人が新型コロナウイルスに感染していると確認され、2日連続で500人を超え、急速に感染が拡大しています。

これを受けて東京都医師会は緊急の記者会見を開き、尾崎治夫会長は「感染者が急速に増加していて、このまま抑制できなければ1日の感染者数が1000人を超えるという試算がある。今のまま増えると医療機関はひっ迫し、1日1000人になると東京の医療はもたない」などと危機感をあらわにしました。

そして21日からの3連休について、
▽身近な人以外とはなるべく会わない、
▽5人以上の会食はしない、
▽人と話すときは必ずマスクをする、
▽“3密”は避ける、
▽手洗いを励行する、
という5つの行動をとるよう呼びかけました。

また、感染が急速に拡大した原因について、科学的な根拠はないものの、感染者の発生動向をみると、人の移動が活発になったことが影響しているとして、「Go Toトラベルについて、国には中断するという決断をしていただきたい。全国での中断が難しいのであれば、感染者が増加している東京や北海道などでの中断などを検討してもらいたい。医療サイドから一度止めたほうがいいと呼びかけたい」と述べました。

一方、外食需要の喚起策の「Go Toイート」については、「店側もさまざまな感染予防対策を施していることから、客側も大人数で行かないとか、外食の頻度を減らすなど、お互いに対策をとれば、続けてよいと思う」と話しました。