“3連休 会食に注意を” コロナで各知事が緊急の呼びかけ

新型コロナウイルスの感染が急拡大する中、感染確認が数多く出ている都道府県では、21日からの3連休を前に、警戒を呼びかけました。

東京 小池知事 “高齢者は体調不安なら会食しないで”

新型コロナウイルスの感染が拡大するなか、東京都の小池知事は、21日からの3連休も、マスクの着用や手洗い、換気など基本的な予防策の徹底が重要だとしたうえで、感染すると重症化のリスクが高い高齢者は会食への参加をできるだけ控えてほしいと重ねて呼びかけました。

小池知事は記者会見で、21日から3連休になることについて、「遠出や外食をしようとなると思うので、基本の徹底に尽きる」と述べ、マスクの着用や手洗い、換気など基本的な予防策の徹底が重要だという認識を示しました。

そのうえで、「特にお年を召された方で、体調が不安であれば無理をして食事に出かけないようにしてほしい」と述べ、感染すると重症化のリスクが高い高齢者は会食への参加をできるだけ控えてほしいと重ねて呼びかけました。

また、小池知事は、「だいたい2週間から3週間後にいろいろな数字もあらわれてくるので、この3連休も協力いただきたい」と述べ、感染拡大を抑え込むため、都民の協力を呼びかけました。

兵庫 井戸知事「一番の感染源は飲食の場面 特に注意を」

新型コロナウイルスの感染が急速に拡大する中、兵庫県の井戸知事は、21日からの3連休を前に緊急の記者会見を開き、飲食店での会食は4人以下で行うなど感染防止対策を徹底するよう県民に呼びかけました。

兵庫県では20日、1日としては過去最多の132人が新型コロナウイルスに感染したことが確認されるなど、感染が急速に拡大しています。

こうした中、井戸知事は、21日からの3連休を前に20日午前、緊急の記者会見を開き、県民に対して最大級の警戒を呼びかける「感染拡大特別期」に入ったと宣言しました。

そのうえで、「いろいろな交流が活発化しており、感染機会が増えていることを認識してほしい。一番の感染源は、飲食の場面だとみられ、特に注意してほしい」と述べました。

そして、▼飲食店での会食は、4人以下で行うことや、▼感染防止対策がなされていない飲食店は利用しないこと、それに▼マスクの着用や手洗い、換気の徹底といった、感染予防の基本を守ることなどを呼びかけました。

さらに、患者の増加に備えて、軽症や無症状の人が療養する宿泊施設をさらに確保するなど、医療・検査体制を強化する考えを示しました。

井戸知事は、「ここ1、2週間が大切な時期だ。県民と認識を共有して厳重な警戒をお願いしたい」と述べました。

沖縄 玉城知事“会食 隣と最低1メートル離れるように”

沖縄県の玉城知事は、記者会見で21日からの3連休と、年末年始に向けた感染対策を全県的に強化すべきだとして、会食や家庭などでの取り組みを進めるよう呼びかけました。

この中で、玉城知事は、新規感染者の1日の発表が19日、3か月ぶりに50人を超えたことについて、「さらなる感染拡大を憂慮しており、なんとしても早期に抑え込まなければならない。感染拡大防止を徹底しなければ医療崩壊を招くことが懸念される」と危機感を示しました。

そのうえで、会合や会食の機会が増える21日からの3連休と、年末年始に向けて、新型コロナウイルスの感染対策を全県的に強化すべきだとして、20日からの取り組みを呼びかけました。

具体的には、▼会合・会食の際は、隣の人と最低1メートル離れるようにするほか、▼会話をする時はマスクを着用するか、ハンカチなどで飛まつを抑えるよう呼びかけています。

さらに家庭内での感染対策が重要だとして、▼部屋の定期的な換気や▼手洗いを食事の前後に行うなどして、感染のリスクを下げたうえで、せきをするなどかぜのような症状がある家族と接する時は、マスクを着用するよう呼びかけています。

玉城知事は「紛れもなく第3波が来ている。4月や7月のように急激に増えている訳ではないが感染者数がじわじわと増えて減っていかない。第3波だという警戒心を持っていただきたい」と述べました。

埼玉 大野知事“対策しっかりとれている飲食店 利用を”

埼玉県の大野知事は、新型コロナウイルスの感染が拡大する中での21日からの3連休について「できる限り近場で過ごして、人混みを避けてほしい」と呼びかけました。

大野知事は20日の定例会見で県内の新型コロナウイルスの感染者が18日から2日連続で100人を超えていることについて、「連続で100人を超えるのは初めてのことで、きわめて厳しい状況にある。陽性者が隣都県でも増えていて今が正念場だ」としたうえで、「これ以上、感染が広がった場合は一律での要請をお願いせざるを得ない」と述べ、今後の感染状況によっては県民に行動の制限を要請する可能性について言及しました。

その上で、21日からの3連休の過ごし方について、「移動や大人数で集まることが増えてくると思うができる限り、近場で過ごしてもらい、出かける際は人混みを避けてほしい」と感染防止策の徹底を求めました。

さらに、大野知事は▼感染症防止対策がしっかりととれている飲食店や施設を利用することや、▼外でもソーシャルディスタンスをしっかりとること、それに、▼換気や手洗いの徹底などを改めて呼びかけました。

北海道 鈴木知事 “事故や急病に医療提供できないおそれ”

21日からの3連休を前に、北海道の鈴木知事は、感染のリスクを避ける対策がとれない場合は札幌市内で不要不急の外出を控えるなど、慎重に行動するよう道民や道内を訪れる人に協力を呼びかけました。

この中で、鈴木知事は、道内の1日の感染確認が初めて300人を超えたことについて、「極めて強い危機感を持っている。特に、医療提供体制のひっ迫度合いは高まっており、診療や救急医療に支障が生じかねず、札幌を中心とした地域では、交通事故や急病の際に適切な医療を提供できないおそれが出てくる」と述べました。

そのうえで、21日からの3連休について、「外出する際には、慎重のうえにも慎重を重ね、感染リスクを避けられるか確認をしてほしい。迷った場合は、札幌市内では不要不急の外出はせず、札幌との往来もしないでほしい」と述べました。

そして、「いまが正念場だ。多くの命と健康を守るため、一人ひとりが考え、行動しなければ、対策は効果を得られないので、最大限の協力をお願いしたい」と道民や道内を訪れる人に協力を呼びかけました。

また、いまの感染状況を「第3波」と考えるかについては、「北海道だけではなく、全国で感染が伸びており、いままでの波とは違う、新たな流行が拡大しているという認識で間違いない」と述べました。