Go Toイート 東京都内で使えるプレミアム付き食事券 販売開始

外食需要の喚起策「Go Toイート」のうち、東京都内で使えるプレミアム付き食事券の販売が20日から始まりました。新型コロナウイルスの感染が拡大する中、飲食店の支援と感染防止の両立をどう図るかが課題となります。

東京都内の登録した飲食店で使えるプレミアム付き食事券は、紙の「アナログ食事券」と、スマートフォンで示す「デジタル食事券」の2種類があります。

このうち「アナログ食事券」の販売は20日からおよそ320か所で始まり、東京 足立区の商業施設では、販売開始の午前10時を前に50人余りが列をつくりました。

「アナログ食事券」は、スマホやはがきから事前に申し込んで引換券を受け取ってから購入することになっていて、訪れた人たちは担当者にスマホの画面の引換券を見せて食事券を購入していました。

この食事券は、購入代金の25%分が国の負担で上乗せされるため、1万円で1万2500円分の食事ができ、1回の申し込みで2万円まで購入できます。

60代の女性は「お得に外食ができるので食事券を購入します。今は感染拡大が広がっているので、お店に行く時期は考えたい」と話していました。

登録した店舗は十分な換気やテーブルの間隔の確保など感染対策の徹底が義務づけられていますが、東京都では1日の感染確認が19日に初めて500人を超え、需要を喚起しながら感染の拡大をどう防ぐかが課題となります。

飲食店は期待と感染防止対策徹底

東京で「Go Toイート」のプレミアム付き食事券の販売が始まったことについて、都内の飲食店からは来店客の増加に期待する一方で、感染防止対策を徹底したいという声が聞かれました。

東京 足立区にある居酒屋「つつみの一歩」では、新型コロナウイルスの影響で、4月から2か月間休業し店を再開してからも、すぐには客足は戻りませんでした。

しかし、Go Toイートのうち予約サイトを通じて食事をした場合にポイントが付与される事業が始まったことなどで、利用客が増え、先月の売り上げは去年とほぼ同じくらいまで回復したということです。

このため、20日からプレミアム付き食事券の販売が始まったことについて、店長の松川大二郎さんは「店としてはコロナの影響を大きく受けているので、食事券にはとても期待している」と話していました。

この店では、入り口と窓を開けっ放しにして換気を行っているほか、入店時の検温と手指のアルコール消毒、それにテーブルなどに抗菌作用のあるコーティングを行うなどの感染防止対策をとっています。

その一方で、例年寒い時期はあまり使われないテラス席を予約する人が多くなっていて、来店する人が感染対策に気をつけていることを実感するといいます。

松川店長は「感染者数の増加に伴って、予約いただいていた客もキャンセルが入ることが少なからず増えてきている。年末年始は飲食店にとっては繁忙期で、こうした時期に感染者が増えてくるのはとてもつらい。店側の感染対策を徹底していきたい」と話していました。