バイデン氏 “政権移行手続きに応じないのは無責任” 強く批判

アメリカ大統領選挙で勝利を宣言したバイデン前副大統領は、新型コロナウイルスの対策に国を挙げて取り組む必要があると訴え、トランプ大統領が政権移行に向けた手続きに応じていないことについて「非常に無責任だ」と強く批判しました。

バイデン氏は19日、新型コロナウイルスの対策について、全米の10の州の知事とオンラインで意見を交わしました。

会談の後、バイデン氏は会見を開き、連邦政府の財政支援や、安全なワクチンの供給などを求める声があったとしたうえで、「われわれは1つの国として協力すべきだ」と述べて、国を挙げて対策に取り組む必要があると訴えました。

そのうえで、トランプ大統領が選挙で不正があったと主張して政権移行に向けた手続きに応じていないことについて「非常に無責任だ」と強く批判しました。

これに対し、トランプ政権の対策本部を率いるペンス副大統領は、ホワイトハウスで会見し、ワクチンの供給に力を入れると強調してあと数週間で利用可能になるとしたうえで、「トランプ大統領は、ロックダウンや学校の閉鎖を支持しない」と述べ、ニューヨーク市が公立学校を再び閉鎖したことに反対する考えを示しました。

また、同席したファウチ博士も「ワクチンが短期間で開発されたことによって、安全性や科学的な公正性が損われたということは全くない」と述べて、ワクチンの安全性を強調しました。

一方、トランプ大統領は公の場に姿を見せず、顧問弁護士のジュリアーニ氏などが会見し、選挙で不正が行われた証拠があると主張したうえで、「裁判で証明していくことになる」と述べ、法廷での争いを続けていく考えを示しました。