「ヨーロッパのマスク着用率60%以下」着用徹底呼びかけ WHO

ヨーロッパの各国で新型コロナウイルスの感染が急速に広がる中、WHO=世界保健機関は、ヨーロッパ地域ではマスクの着用率がまだ60%以下だと指摘し、95%になれば外出制限は必要なくなるとして、ヨーロッパの人々にマスクの着用を徹底するよう呼びかけました。

これはWHOヨーロッパ地域事務局のクルーゲ事務局長が19日、記者会見で述べたものです。

この中でクルーゲ事務局長は「マスクの着用だけでは解決策にはならず、そのほかの対策と組み合わせる必要がある」としたうえで、「着用率が95%になれば、外出制限は必要なくなる」と述べました。

ヨーロッパでは新型コロナウイルスの感染が広がる以前は一般的にマスクを着ける習慣がなく、着用が義務化されていない国や地域などでマスクをしないまま人との接触を続けるケースが相次いでいます。

クルーゲ事務局長は「ヨーロッパ地域でのマスクの着用率はまだ60%以下で、これでは外出制限の回避は難しい」と述べ、外出制限を解除するにはマスクの着用率を上げることが不可欠だという考えを示しました。

WHOとしては、ヨーロッパで感染が急速に広がる中、人々にマスクの着用を徹底するよう呼びかけた形です。

WHOは「密集」「密接」「密閉」を意味する英語の頭文字をとって、「3つのCを避けよう」と訴えていて、窓やドアを開けて可能な範囲で換気をすることや、人と距離をとるのが難しい場合は、マスクを着用することなどを呼びかけています。