天皇皇后両陛下 初めてオンラインで医療現場を視察

天皇皇后両陛下は18日、新型コロナウイルスの対応にあたる日本赤十字社の医療現場を、オンラインを活用して視察されました。

両陛下は、18日午後、お住まいの赤坂御所で、日本赤十字社の社長らの説明を受けたあと、オンラインを活用して、新型コロナウイルスの対策本部や専用病棟などを視察し、各地の赤十字病院の医師や看護師と懇談されました。

両陛下の公務で、オンラインによる視察が行われたのは初めてです。

両陛下は、感染症の流行や病院のひっ迫した状況を憂慮し、医療関係者らをねぎらい励ましたいと考えられてきたということで、天皇陛下は「いちばん大変なことは何でしたか」とか「どの位の職員がコロナの対応にあたったのですか」などと尋ね「長く続いて大変なご苦労がおありでしょう」と、ことばをかけられたということです。

また、皇后さまは、重症患者への対応の大変さや心のケアなどについて、天皇陛下とともに質問を繰り返し「働いている人たちは、どんな心配をされていますか」とか「医療用具やマスクは十分でしょうか」などと、医療の現場を気遣われたということです。

両陛下は、感染拡大の影響で国民と触れ合う機会が限られるなか、お住まいで、さまざまな分野の専門家などから繰り返し説明を受け、ことばを贈るなどして人々に心を寄せてきましたが、今後はオンラインによる視察や交流なども活動に取り入れられていく見通しです。

日本赤十字社医療センターの本間之夫院長は「感染が急に増えてきているが、両陛下からねぎらいと励ましのことばをいただき、決意を新たにしてやっていきたい」と話していました。