野口さんら国際宇宙ステーションに到着 約6か月の長期滞在開始

民間の宇宙船としては初めて運用段階に入った「クルードラゴン」の1号機は、日本人宇宙飛行士の野口聡一さんら4人を乗せて国際宇宙ステーションとのドッキングに成功し、野口さんたちは国際宇宙ステーションに乗り込んでおよそ6か月の長期滞在が始まりました。

アメリカの民間企業、「スペースX」の宇宙船、「クルードラゴン」の1号機は、日本人宇宙飛行士の野口聡一さんとアメリカ人宇宙飛行士、合わせて4人を乗せて日本時間の16日、打ち上げられました。

そして、27時間余り経過した17日午後1時すぎに国際宇宙ステーションとのドッキングに成功しました。
安全を確認したうえでハッチが開けられ、野口さんたち4人の飛行士は宇宙ステーションに乗り込みました。
そして、すでに滞在している3人に迎えられ、7人全員が集まって歓迎するセレモニーが開かれ、野口さんは「宇宙ステーションに戻ることができて感無量です」と日本語で話し、およそ6か月間の長期滞在が始まりました。

7人の飛行士が国際宇宙ステーションで長期滞在するのは、これまでで最も多い人数だということで、寝る場所がないため1人はクルードラゴンの中で就寝するということです。

この中で、野口さんたち4人は、今回のミッションに臨むことばとして、「オール・フォア・ワン、クルー1・フォア・オール」と何度も話しました。

「クルードラゴン」の1号機のミッションは、「クルー1」と呼ばれていて、ラグビーのチームプレーの精神をあらわしたことばである「ワン・フォア・オール・オール・フォア・ワン」を少し変え、「チームのみんなが1人のために、クルー1はすべての人のために」という意味が込められているということです。

「クルードラゴン」は民間の宇宙船としては初めて運用段階に入ったもので、今回の飛行は宇宙の商業利用が本格化する時代の始まりとして注目されていました。
宇宙飛行中の野口聡一さんの手には小さなぬいぐるみがありました。

このぬいぐるみは、熱狂的なファンも多い「スター・ウォーズ」のテレビ版に登場する「ザ・チャイルド」というキャラクターで、映画で人気がある「ヨーダ」に似ていることからファンの間で「ベビーヨーダ」の愛称で親しまれています。

野口さんは、ドッキング前の船内の映像でも「ここは広いのでほかの生き物がやってくるかもしれません」と話しながら「ベビーヨーダ」のぬいぐるみを無重力の船内に浮かべていました。

この「ベビーヨーダ」は、宇宙空間に到達して無重力になったことをカメラを通して地上でも確認するために船内につるす「ゼロGインジケーター」として持ち込まれていたものだということです。

「『クルー1』・フォア・オール」とは

日本人宇宙飛行士の野口聡一さんら4人が国際宇宙ステーションにドッキングしたあと、地上との交信やセレモニーで繰り返されたことばが「オール・フォア・ワン。『クルー1』・フォア・オール」です。

これは、ラグビーのチームプレーの精神を表す「ワン・フォア・オール  オール・フォア・ワン」ということばを変えたもので、「クルー1」ということばは今回のミッションに付けられた名称です。

そのため、「チームのみんなが1人のために。今回のミッションはすべての人のために」という意味が込められているということです。

これまでは、ミッションごとに、「パッチ」と呼ばれる図案を作り、慣例として乗組員の名前を入れてきましたが、今回は「すべての人のためのミッション」という気持ちから、4人の乗組員の名前は入れなかったということです。

野口さんは打ち上げ前の会見で「今回のミッションはわれわれだけのものではない。応援してくださる皆さんの気持ちを込めて宇宙に行きたい」と説明しています。