IOC 安倍前首相に功労章「オリンピック・オーダー」の金章贈る

東京オリンピック・パラリンピックの招致段階からオリンピックの普及や発展に貢献したとして、安倍前総理大臣にIOC=国際オリンピック委員会の功労章「オリンピック・オーダー」が贈られました。

安倍前総理大臣は、東京オリンピック・パラリンピックの招致段階から旗振り役を務め、新型コロナウイルスの感染が拡大したことし3月には、大会史上初となる1年の延期をIOCに提案しました。

授与式は16日午後、都内の「日本オリンピックミュージアム」で行われ、安倍前総理大臣に、来日中のIOCのバッハ会長から「オリンピック・オーダー」の最高章にあたる金章が贈られました。

「オリンピック・オーダー」は、オリンピックやオリンピック精神の普及や発展に貢献した人に贈られる功労章で、日本人で金章を受章したのはJOC=日本オリンピック委員会の会長を務めた堤義明氏などに続き、3人目です。

バッハ会長は、東京大会の開催が決まった2013年のIOC総会での安倍前総理大臣のスピーチを振り返り、「IOC委員を納得させて、準備状況に対する疑問の払拭(ふっしょく)について大きな役割を果たした。また、大会の延期という歴史的判断は、私たちの深い信頼と理解があってこそだった」と、その功績をたたえました。

これに対して安倍前総理大臣は、世界中がウイルスと戦う現状を踏まえて「東京大会は、どんなに打ちひしがれても何度でもまた立ち上がる、人間の気高さをたたえる大会になる」と、東京大会開催の意義を強調しました。