アイスダンス転向の高橋大輔 NHK杯に向けアメリカで調整

フィギュアスケートの高橋大輔選手が、男子シングルからアイスダンスに転向して初めて臨む大会、今月下旬のNHK杯を前に、カップルを組む村元哉中選手と演技の完成度を高める調整をアメリカで進めています。

バンクーバーオリンピックの男子シングルで銅メダルを獲得した高橋選手は、今シーズンから村元選手とカップルを組んでアイスダンスに挑戦し、今月下旬のNHK杯がデビュー戦となります。

高橋選手と村元選手は、アメリカ フロリダ州のアイスリンクを拠点に練習を積んでいます。

今月4日の練習では、今シーズンのプログラムの曲を流して演技を繰り返し確認し、高橋選手が得意のステップを村元選手と息を合わせて行ったほか、滑りながら村元選手を持ち上げるリフトを見せていました。

2人は意見を交わしながらリフトの細かい動きを確認するなど、完成度を高める調整を進めていました。

また、アイスリンクの外ではゴムチューブを使って下半身を鍛えたり、重りを持ち上げて上半身の筋力強化に取り組んだりしていました。

NHK杯は今月27日に大阪市で開幕します。

高橋「“今後に期待できる”と思ってもらえれば勝ち」

高橋選手は今月4日の取材で、演技の完成度について「ほかの選手たちに比べるとスタートは遅くなってしまったが、やっと70%くらいまできた。ここ1、2週間の調整で、ぎりぎりNHK杯には間に合うという感じになってきたので、残りの時間で100%までもっていきたい」と調整の状況について話しました。

男子シングルからアイスダンスに転向したことについて、「スケートを滑るということが一緒というだけで、全く違うジャンルのもの。滑り方も考え方も変えなくてはいけず、技術的にも苦労したことしかない。2人で回るスピンも初めてだし、相手を持ち上げるリフトもはじめは筋力的に難しくて、そういう部分の積み上げにとても時間がかかっている」と話しました。

そのうえで「アイスダンスはシングルに比べたらまだまだ認知度が低い。僕がアイスダンスをすることによって、“高橋がアイスダンスをするのなら、見てみよう”と思ってもらい、見た人に“すごいじゃん、おもしろいじゃん”と思ってもらえる演技がしたい。ちょっとずつだが、そうやって未来につながっていくと思う」と意気込みを述べました。

NHK杯に向けて「楽しみではあるが、経験したことがないので、不安のほうが大きい。自分たちがどういう評価をもらえるのか。“今後に期待ができるな”と思ってもらえるようなスケートができれば、NHK杯は勝ちだと思う」と笑顔で話していました。

村元「楽しみしかない」

村元選手は、高橋大輔選手とカップルを組んで臨むNHK杯について「不安要素がなくて、楽しみという思いしかない。新型コロナウイルスの影響で世界で国際大会が中止になっている中で、私たちの演技の初披露をお客さんの前でできるのはすごく大きなことだし、その一瞬を楽しみたい」と笑顔で話しました。

アイスダンスに転向して初めて大会に臨む高橋選手について、「シングルでやってきた体の使い方やステップの重心の使い方は技術的にすごく高いと思うし、器用ですごく勘もいいので、アイスダンスにも生かされている部分はたくさんあると思う。また、リズムダンスでは高橋選手のコミカルな動きがポイントになっていて、とても楽しいプログラムなので、観客と一緒に盛り上げられたらいい」と話していました。

そして「最終的な目標として北京オリンピックを頭の隅に置いているが、あまり考えすぎるとうまくいかないので、NHK杯、全日本選手権とステップバイステップで結果を積み重ねていきたい」と、今後の目標を口にしました。