僕の頭痛がつらいわけ

僕の頭痛がつらいわけ
朝起きるとなんだか頭が痛い。
季節の変わり目のこの時期、筆者(周英煥)はなぜかいつも調子を崩してしまいます。コロナ禍のことしは症状が悪化しているような気もして…。
同じような悩みを抱えている人は、少なくないようです。どんな対策があるのか調べてみることにしました。
(岡山放送局記者 周英煥 / ネットワーク報道部記者 林田健太 馬渕安代 )

きょうは痛みが出るかも

寒さが身にしみ始めたこの季節。
朝晩の気温が1ケタになり、冬の足音を感じるようになりました。
筆者(周)は幼い頃から季節の変わり目にやってくる頭痛に悩まされています。
気温がすごく下がった日や雨が降っている日、どんよりと曇っている日の朝は「あぁ、きょうは痛みが出るかも…」とお守り代わりの頭痛薬をかばんに入れて仕事場へ。

パソコンで記事を書いたり、リモートのインタビューをしたり上司と長時間電話していると、案の定、痛みが押し寄せてきます。
これから大事な取材先との予定があるのに…なんてこともよくあります。

季節の変わり目に訪れる頭痛とは20年以上のつきあいですが、仕事中でも移動中でもマスクをしていることしは、いつもとちょっと様子が違います。

例年より痛みがひどかったり、頭痛になったりする頻度も多くなっていると感じます。

そういうときはいったん会社の外に出て、マスクを外して深呼吸するとつらさが一瞬やわらぎますが、それでも痛みは引かず一日中続くこともあります。

朝から頭痛で悲鳴が続出

朝晩の気温がぐっと下がったここ数日、SNS上でも頭痛でつらいという投稿が相次いでいました。
「頭痛がしんどい…季節の変わり目だからなのか…」

「コロナ対策で、事務所のドアと窓開け放しのせいで偏頭痛に悩まされる」

「朝起きたら偏頭痛発動する季節ツライ(>_<)

「朝から偏頭痛酷く寝込んでました。先ほどから動いてますが急な寒さなのか本当に困ります。」

その頭痛、なぜつらい?

冬が近づくこの時期、なぜ頭痛がつらいと感じる人が多いのでしょうか。

これまで数多くの患者の治療にあたってきた頭痛のスペシャリスト、医師で埼玉国際頭痛センターの坂井文彦センター長に聞きました。
坂井さんによると、季節の変わり目には頭の中で“ある変化”が引き起こされ、偏頭痛になっている可能性があるといいます。
坂井さん
「例えば寒くなる、雨が降るなど気温、気圧、湿度など周りの環境が変化すると、脳の中のセロトニンという物質が減少します。すると頭部の血管が広がって周囲で炎症が起きる、つまり頭痛が引き起こされる可能性があります」
頭痛を訴える人が多い背景には気候の変化によるストレスもあるようです。

坂井さんに常にマスクを付けていることしは頭痛がひどくなった気がするんですが…とも聞いてみました。
坂井さん
「マスクをつけることで吐き出した息がマスクの中にとどまり、二酸化炭素の濃度が極めて高い空気を再び吸い込んでしまいます。血中の二酸化炭素が増えると頭の中の細い血管が広がって神経が圧迫され、頭痛となってしまいます」
さらにマスクをつけていることで皮膚が刺激されたり筋肉が固くなったりして、それが頭痛を引き起こすこともあるそうです。

坂井さんはもともと頭痛を発症しやすい季節の変わり目にマスクをかけざるをえないコロナ禍の状況が重なって、頭痛の頻度が高くなったり痛みが強くなったりする人が増えているのではないかと指摘します。

頭痛の予兆 知らせます

気象状況の変化を事前に把握して、頭痛を予防してもらおうというサービスも始まっています。

気象会社の「ウェザーニューズ」がことし3月から始めたのは「天気痛予報」。
体では感じにくい気圧の変化に着目して低気圧などの通過や1日の気圧の変化などを予測し、地域ごとの予報を「警戒」「注意」など4段階で発表しています。
これまでユーザーも参加した調査を35回繰り返して精度を検証し、ようやく運用にこぎ着けました。
ウェザーニューズの担当者
「『外出を控えるべきタイミングの参考になった』とか『事前に薬を飲んでおくなど予防につながった』といった声をいただいています。天気による頭痛に悩んでいる人は少なくないと思うのでぜひ活用してほしい」
気圧の変化を携帯に通知してくれるアプリもあります。
気象などの情報を提供するポッケが2013年から運用を始めた「頭痛ーる」というアプリも頭痛の起こりやすい時間帯を予測して利用者に通知してくれます。


アプリでは頭痛や薬の服用について記録することができ、どのような気圧の変化の時に頭痛が起きやすいか、傾向を把握して事前の予防に役立てられるようになっています。
「ポッケ」の担当者 飯山隆茂さん
「気温が下がる今の時期だけでなく、梅雨や台風など気圧の変動が大きいときに利用者が増えている。どういう気象状況の時に頭痛が起こりやすいか把握し、対策に役立ててほしい」

症状をやわらげるには

つらい頭痛は痛みを少しでもやわらげたいですよね。

いったいどうしたらいいのか、今すぐにできる対策について、再び坂井さんに聞きました。
坂井さん
「マスクをしている場合、二酸化炭素の濃度が高い空気がこもらないよう、周りの状況をみながら、マスクを外すことが効果的です。通勤中の電車や人混みなどでマスクを外すことができない場合は、大きく息をして二酸化炭素をマスクの外まで吐き出し、なるべくこもらないようにすることが大事です。その際は、腹式呼吸を意識しましょう」

やってみよう“頭痛体操”

予防や症状の緩和が期待できる簡単な体操も紹介してくれました。
偏頭痛の予防には「コマの体操」。
やり方

1 正面を向いて足を肩幅に開く。

2 頭は動かさず、両肩を大きくコマのようにまわす。

リズミカルに最大2分間続ける。

症状(頭痛)が出ているときは逆効果なので、注意が必要です。
1日中頭が重く、圧迫感がある頭痛を緩和するには「肩グルグル体操」。
首や肩の“こり”がある人はこちらがおすすめです。
症状がつらいとき、予防したいとき、どちらも効果的です。
やり方

1 正面を向いて足を肩幅に開く。

2 両ひじを軽く曲げ、肩を中心に前から後ろへ「上着を脱ぐ」ように大きく5回まわす。
3 こんどは反対に「リュックサックを背負う」ように後ろから前へ大きく5回まわす。

これを2セット行う。
日常になったマスク着用と季節の変わり目という、頭痛持ちの人にはつらい時期が続きますが、ちょっとした工夫や運動で乗り切りたいですね。