東京都 新型コロナ 393人感染確認 390人超は8月8日以来

東京都は、12日、都内で新たに393人が新型コロナウイルスに感染していることを確認したと発表しました。1日の感染の確認が390人を超えるのはことし8月8日以来です。家庭内での感染は71人でこれまでで最も多くなり、都は、家族と暮らす割合が多い40代や50代の感染が増えていることが家庭内感染の増加につながっているとみています。

東京都は、12日、都内で新たに10歳未満から90代までの男女合わせて393人が新型コロナウイルスに感染していることを確認したと発表しました。

都内で1日の感染の確認が390人を超えるのは、8月8日以来です。また、300人を超えるのは、2日連続です。

年代別では、10歳未満が14人、10代が22人、20代が94人、30代が89人、40代が70人、50代が48人、60代が25人、70代が19人、80代が9人、90代が3人です。40代が70人に達したのは初めてだということです。

393人のうち、およそ41%にあたる163人はこれまでに感染が確認された人の濃厚接触者で、残りのおよそ59%の230人はこれまでのところ感染経路がわかっていないということです。

濃厚接触者のなかでは家庭内が最も多く71人でした。都によりますと、これまでで最も多いということです。71人のうち女性は43人で、このうち最も多いケースが夫から感染した17人だということです。

都は、家族と暮らす割合が多い40代や50代の感染が増えていることが家庭内感染の増加につながっているとみています。

このほか施設内が20人、職場内が19人、会食が17人などとなっています。また、12日、感染が確認された393人のうち、およそ4人に1人にあたる101人が無症状だということです。

都は、旅行や出張などの前に念のために自費で検査をうけた無症状の人が陽性と判定されるケースが出ていることが影響しているとしています。

これで都内で感染が確認されたのは、合わせて3万3770人になりました。

一方、都の基準で集計したきょう時点の重症の患者は11日より1人増えて39人で、ことし5月に緊急事態宣言が解除されたあとでは8月23日と並んで最も多くなりました。

また、都は、感染が確認された80代の女性と60代の男性の合わせて2人が死亡したことを明らかにしました。これで都内で死亡した人は合わせて470人になりました。

入院中は1054人 重症患者は39人

東京都によりますと、都内で12日までに感染が確認された3万3770人のうち、入院中の人は11日より22人減って1054人です。入院患者のうち都の基準で集計した重症の患者は11日より1人増えて39人でした。

都は12日の時点で、重症の患者向けの病床を150床、中等症以下の患者向けの病床は2490床を確保しているということです。

また、自宅で療養している人は11日より30人増えて378人です。都が開設・運用している9つのホテルなどで療養している軽症や無症状の人は11日より49人増えて432人です。

このほか、医療機関に入院するか、ホテルや自宅で療養するか調整中の人は11日より63人増えて482人です。一方、すでに退院した人や、自宅などでの療養が終わった人は3万954人となっています。

専門家「第3波の入り口にいるのは明確」

新型コロナウイルスの流行状況について、感染症に詳しい東京医科大学の濱田篤郎教授は「東京都内での1週間平均の感染者数を見ると、前の週よりも100人近く増えていて、感染拡大は確実に進んでいる。また、日本全国を見ても新たな感染者数が増え、第3波の入り口にいるのは明確な状況だ」と指摘しました。

そのうえで「このところ気温が下がり、屋内にとどまる人が増えたり、水が冷たくなって手洗いを控える人が増えたりしたことで感染が広がっているのではないか。改めて、一人一人が手洗いや3密の回避、マスクの着用や換気など、基本的な対策の徹底を行うともに、発熱など疑わしい症状が出た場合、早めにかかりつけ医や行政機関に相談して、早期発見に努めることが重要だ」と話していました。