10月の企業物価指数 2か月連続下落 鉄鋼・木材など需要低迷

企業の間で取り引きされるモノの価格を示す、先月の企業物価指数は消費税率引き上げの影響を除いた指数で前の月を0.2%下回り、2か月連続で下落しました。新型コロナウイルスの影響で、鉄鋼や木材などの需要が低迷していることが主な要因です。

日銀が発表した企業物価指数の先月の速報値は、2015年を100とし、去年の消費税率引き上げの影響を除いた指数で98.4となり、前の月を0.2%下回りました。

これは原油価格の下落に加え、新型コロナウイルスの影響で、鉄鋼や木材といった製品の需要が落ち込んでいるためで、2か月連続の下落となりました。

去年の同じ月と比べても2.1%の下落となっており、依然として低い水準が続いています。

今後の見通しについて日銀は「新型コロナウイルスの影響で経済活動の改善はゆるやかなペースにとどまっており、企業物価の重しとなっている。引き続き、国内需要の弱さも見られ、物価に与える影響を注視したい」としています。